※このブログに書いていることは、私の関わりある法人の意見ではなく、
 あくまでも、私個人の意見です。

2010年04月21日

コミュニケーション指導の場

 大昔の話です。

 知的障害特別支援学校にいた頃。


○○さん、こんにちは。

 ちょっと気になったもんで・・・

 >なかなかコミュニケーション指導の場を
 >設定できない実情があります。

 これなんですが・・・いや、おっしゃる状況というのはよくわかる
のですよ。というか、いろんな学校でこういう状況ではないかと推察
します。

 しかし・・・よーく考えてみるとコミュニケーションがとれなくて
授業が、そして日常生活のやりとりが成り立つのかな、というのが
疑問でして。

 やっぱりそこらへんから考えていかないと、と思っています。
−−−−−−−−−−−−−−−
○○さん、こんにちは。

 > ブックを持ってはいても十分活用できていないけど、
 > 発声と身振りで積極的に意思表示してくれる
 > △△君のほうが
 > かえって、いいのかな?

 これ、結局、そのお子さんにあった方法で何を目指すか、
という話になってくるかな。

 > でも、せっかくコミュニケーションブックを持たせてても、
 > あまり活用できてないのはもったいない気がするので、
 > どうしたら少しでも使い方が広がるかな?
 > って考えてるわけです。

 コミュニケーションブックを持たせてもあまり活用できて
いないのであれば、必要ないですよね。ただ確か「お茶が欲しい」
は表現できてはるとか。ってことは他へも広がる可能性を
感じさせますね。
−−−−−−−−−−−−−−−
 ○○さん、こんにちは。

 >PICをもっと活用できないか?

 >自己レスというか、付け加えです。
 >表題でわかってもらえると思っていたのですけど?
 >わかりにくかったのなら、ということで上記のタイトルにします。

 うーーーん・・・・発想が逆????

 意地悪質問をしちゃうと「何でPICを使うの?」(ニコ)

 まあきっと○○さんは「子どもの表現を広げたい」
という思いがあるから、発言もなさっている、と思うのですね。

 で、それには音声言語にこだわらず、様々な代替手段を使って
もいろいろ表現できることを広げてあげたい。もちろん発声と
身振りも重要な手段である。でも、もうちょっと明確に誰にでも
わかるような手段で表現できないかなあ。

 そのためには絵や写真や視覚シンボルも使えたらいいかもしれない。

 で、たまたまPICを利用しかけている子がいるから、それを
利用するいい方法は無いかなあ。

 というようなことでいいでしょうか。

 指導の段階で考えることは「本人にとって必要な表現」と
「こちらが指導したい表現」をいろいろ考えて、その中で何を
優先して指導していくか、が始めかな。

 例えば「お茶が欲しい」は本人にとって必要な表現だし、
「トイレに行きたい」は本人にとってもだけど、どっちかと
いうと教師が教えたい表現になるかもしれません。

 で、何を教えたいか、がはっきりしたら、それに合う視覚的な
ものを考えるわけです。で、PICの中にそれに合うものがあれば
使えばいいし、無ければ写真を使ったり、適当に描いてしまえば
いいわけだし。文字が読め、単語がわかるお子さんだったらそれを
書けばいいし。

 コミュニケーションブックを持っているから、その中のPICの
図柄が使えるように、というもんではないわけですね。

 ここでは、「表現性コミュニケーション」のみについて書きましたが、
もちろん授業の場などでは「受容性コミュニケーション」(指示された
ことがわかる)も重要になりますね。

 実際にどんな場で教えてきたか、は別発言にします。
−−−−−−−−−−−−−−−
追記
 「こちらが指導したい表現」ですが、結局それが「本人にとって必要
な表現」でないと身につけてもらえません。無理しちゃうと、他の表現
までしなくなってしまったりします。
posted by kingstone at 13:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 特別支援教育や関わり方など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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