※このブログに書いていることは、私の関わりある法人の意見ではなく、
 あくまでも、私個人の意見です。

2010年03月09日

ある生徒のプール事件について

 大昔の話です。

 あるこだわりの強い自閉症の生徒。
 自立課題学習で1学期の終わりにはワークシステムを使って自立
的に作業し、作業→休憩→作業の流れも把握できていました。

 もちろん他の時間は視覚支援などは一切なし。

 プールの時間です。
 水に入る時間になり指示が出ました。しかし彼は入ろうとはしま
せんでした。(指示がわからなかったのか?それとも水が冷たくて
嫌だったのか?わかりません)何か教師とやりとりがあったかもし
れません。でも彼は入りませんでした。

 若い教師達が3〜4人。突然彼の手足を持ってプールに放り込み
ました。彼はギャーッと声を上げプールの中を逃げまどいました。

 その瞬間は私は何もできなかったと思います。

 プールを出てから若者のリーダー格のBに、話があるから私の出
張先に来るよう命じました。授業中なんて話はできませんし、その
日は私に出張が入っていたのです。

 ちなみにBは1年間の内地留学も行き、私に「内地留学のおりは
TEACCHも勉強しました」と言っていた方。(ためいき)

 出張先にBは来てくれました。1時間半ほど話したでしょうか。
Bは
「昨年は、Xさん(威嚇の上手な超ベテランさんのこと)の指示に
 従ってちゃんとできていたので、つい従わせなければ、とやって
 しまいました」
と言っていました。私は主として
「あれ、保護者の前で、こんな実践してます、胸をはって見せるこ
 とができるのか」
「威嚇や暴力はいけない」
そんなことを言っていたような気がします。この時は「自閉症の特
性は」とか「この生徒は何がわかっていて」という話はしなかった
ような気が・・・

 まあ、何かは伝わったかもしれません。

 若者達の名誉のためにつけ加えると、私が言わなくても、その日
若者達が自主的に集まって「これじゃだめだよなあ」とは話し合っ
てました。

 続きます。
posted by kingstone at 15:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 特別支援教育や関わり方など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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