知的障害養護学校4年目の2学期頃の話かな?
クラスでの帰りの会でのできごとでした。
教室のホワイトボードの前の椅子にみんな着席しているのですが、
Aさんはホワイトボードの上にある何かが気になるのか、それを取
ろうとするように立ち上がります。
若めのベテランさんが、「座りなさい」と声をかけ、肩を軽く押
して座らせようとします。しかしAさんは、また立ち上がる。それ
をかなりの回数続けられました。
若めのベテランさんは優しい方ですから、決して威嚇ではありま
せん。しかし、だんだん憔悴した感じになって来ました。
そこで私は若めのベテランさんの前で、Aさんにコミュニケーシ
ョンブックの中の椅子の絵か、カードの椅子の絵かを見せました。
声かけはしなかったかもしれません。
Aさんはすぐに座ってくれました。
すると若めのベテランさんは
「自閉症の子は難しいですね。自閉症の子は難しいですね・・」
とうわごとのように繰り返し始めました。
??目の前で起こったことに、全然お気づきで無い・・・
私は
「全然難しくないよ。わかると楽しいよ」
と答えるのが精一杯でした。
ベテランさんなんですけどねえ。今までの研修体制はどうなって
たんやろ・・・って、まあ私の体験した4年間でも公的な役立つ研
修というのは校内でも校外でも当時(今はきっと違うでしょう)あ
まり無かったと思いますけど。