私の関わりのある法人
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2024年01月11日

「発達障害児者支援における専門的指導技法の適用と課題」霜田浩信他を読む



「発達障害児者支援における専門的指導技法の適用と課題」
 霜田浩信・井澤信三(2023)『発達障害研究』Vol.45, 3, ,183

 今回の『発達障害研究』第45巻第3号は表記のテーマの特集。

 これは巻頭言にあたる文書です。

 これを編集した意図が

本特集によって 、特に若い実践者が、専門的指導技法を学ぶ機会となり、現場において、専門的指導技法のみが一人歩きするのではなく、理論的な背景や適用上の課題を理解したうえで適切に適用されることを願いたい.

 ということで取り上げられているものが

応用行動分析学,TEACCHプログラム, 認知行動療法,運動療法,心理療法, 作業療法, AAC, ペアレントトレーニング, ビジョントレーニング等多岐にわたる.

 ということで、ある意味、めちゃめちゃ野心的なテーマというか・・・

 なお、

本企画における「発達障害 」とは知的障害を含む発達障害として位置づける。

 とのことです。

 まず第1感として「同列に並べられるのか?」というのがあるけれど、これらのような名前のついた本や学会(カンファレンス)などいっぱいあり、その中で特に「若い実践者(特に教師)」が「何を学べばいいのか」がわからないまま右往左往し、結局何も身につかない、ということもありがちなので、頭の中に「ふ〜〜ん、こんなもんなのかあ」とだいたいのイメージを作り、学ぶとっかかりとして重要な仕事なのだろうな、と思いました。でまた最近の潮流もわかるし。

 しかし1例を上げると応用行動分析学(ABA)は、ここにある全てのものの背後にある、と言ってもいいし、また AAC は、はたまた他の全てのところで使い得るし・・・

 そのあたりの入れ子構造はあるのを承知で、ややこしいことに取り組もうとされているんだろうな。

 あと「専門的指導技法」って、そんなのあるのかな?というのも思う。例えば応用行動分析と言った時は、「行動の原理」を解き明かすというのがまずあって、そのうえでいろいろな課題解決に使う技法みたいなのがあり、例えば PECS といえば本当に「専門的技法」の色が濃いけれど、広範な範囲の応用行動分析を見てみると「専門的技法」というのがそぐわない場合も多いよなあ・・・とか。(しかしそれぞれの分野で「専門的技法が無い」というのも言い難い?)

 さて、読んで行こう。











posted by kingstone at 17:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 特別支援教育や関わり方など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年01月09日

『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?』小野寺拓也・田野大輔著




 「ナチスは良いこともした」と主張したい人が出ることはよくわかる。

 この本の「おわりに」に書かれている

・ナチスは悪いと繰り返し教えられてきたことに対する反発
・ポリコレへの反発
・他の(現在もある、あるいは過去の政治体制であった)ひどいことはどうなんだ(Whataboutism)

のあたりなんだろうな。なんか「自分で考えたらこうだった。自分で勉強してみたらこうだった」と言いたくなる。

でも、いくつかの良い政策の表裏としてユダヤ人、東部人、精神障害者、その他障害者の排斥・人権無視があったことは忘れていけない、ということなんだと思う。

 自虐史観と揶揄されるかもしれないけれど、日本も満州・朝鮮半島・中国・南方でどんなことをしてきたか、もちろんインフラ整備とかもやったかもしれないけれど、ピストルをつきつけながらであり、国内での問題を国外に出して解決しようという安易な考えであったことは忘れてはいけないのと一緒だろうな。

 しかし著者たちがこだわっている「オリジナルか否か」はどうでもいい点じゃないだろうか。(オリジナルのいいことをした、という主張に対する反論なのかな?)

 政策なんて、過去や他国から学んだええとこどりでいいもんだと思うし・・・




posted by kingstone at 23:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・記事・番組など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『ヤクザときどきピアノ』鈴木智彦著




 一気に読んでしまいました。

 著者は前作『サカナとヤクザ』を書き終えた高揚感の中、映画を見に行かれます。

 そこで流れたABBAの「ダンシング・クイーン」に雷に撃たれたようになり、「ピアノでダンシング・クイーンが弾きたい!」と思い、今まで未経験なのに、講師探しから始めて1年で発表会でダンシング・クイーンを弾くところまでいかれます。

 鈴木さんの情熱もすごいけれど、講師のレイコ先生へのリスペクトも素晴らしい。

 成人で初めてピアノを習ってみようと思われる方、また講師の先生、必読の書じゃないかしらん。

 レイコ先生をリスペクトするあまり、ヤクザの組長にレイコ先生との関係を揶揄された時

「組長でも言っていいことと、悪いことがあります」

と答えたために、シャブか大麻をやってるんじゃないか、と疑われたというエピソード、そりゃ組長になかなか反論できるようなもんじゃないだろうし、すごいな、と思います。

 いやあ、面白かった。



posted by kingstone at 23:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・記事・番組など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする