また、文字化したページができたら嬉しいですが、とりあえず私が興味深かった点を。
第1部ではいろいろなところでの取り組みが紹介されます。
韓国
代案学校
キム・ヨンサム大統領(1993-1998)の教育改革(韓国は受験競争が激しい)
1986 女子中学生の自殺
この事件があって代案学校の学費が無料となった。(第1号はガンジー高等学校)
現在は95校(が認可されている、みたいな表現になるのか?)
決められたカリキュラムは2教科だけで、後は子どもが自由に考える。
シン・ナムン学校。決められたカリキュラムは半分。あとは子どもたちが授業を企画(ここは公立学校か?)
日本のフリースクール
子どもが自分たちのやりたいことをいきいきとやっている様子。
お金が課題 出てきたフリースクールは22000円/月
熊本市教育委員会
不登校の子のためにオンライン授業を毎日している
支援が届いていない子 613人
フォローというか居ることを確認して各所と情報共有はしている感じ。これはすごい。というのも、不登校になり、何のフォローもせず、教育からも福祉からも見えなくなっていた例を知っているので。この努力は素晴らしいと思う。
しかし担当の方が「全然サポートもないし身につけたほうがいいよっていうものすらない。まあある意味無法地帯」とおっしゃってたのには、微妙に不登校、不登校支援をしているところをネガティブに考え、「今までの学校」に復帰することが善という価値観を感じてしまったのはうがちすぎだろうか。
日本全国で言えば30万人中11万人が支援を受けていない。(これは引きこもっていて、どこにも出て行っていない、ということなのかな?)
フランス
30年ほど前から支援施設。国家資格「エデュケーター」
子ども15人に5人のエデュケーターがつく。
ということは3対1だから日本の特別支援学校の法定数と同じ。あと大規模校なら運用で2対1くらいにしているところが多い。なお小規模校なら1対1などというところもある。
「アトリエスコレール」というのが出てきたが、これはその学校(エデュケーターの居る場)の名前だろう
学校を月2日以上休むと支援が開始される。
撮影中、3週間前にそこに来はじめたハムザ君、しきろうとして誰かに何か言われると興奮して出て行く(悪口を言われた、と思った)。1人のエデュケーターがすぐに追いかけ、対話をし、落ち着かせて戻ってきていた。
フランスの格言「教育は器を水で満たすことではなく、火をつけることなのだ」
山形 天童中部小学校
一斉授業を8割にし、子どもが先生になったり、自分で授業を企画したり。
(メイクの授業をしてる子もいる)
子どもが自分自身で学ぶための自由な時間
しかし教諭は、迷いながらやっている(たぶん、ずっと迷いながらやっていくのが大切なんだろうな、と思うのだけど・・・)
気がつけば不登校の子はいなくなっていた
っていうのは、大事なところだろうな。別に「不登校を無くそう」と思っていたわけではなく、いきいきと学べる・活動できる学校を作ろうとしたらこうなってた、と。
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第2部
OECD が最近だしているキーワード
エージェンシー「自ら考えて社会を変革していく力」ということなんだそう。
けど、そんな意味、英和辞典を見ても出てこないけれど。近いところでは「作用」くらいか。
私なんかがよく聞くものだと
the Central Intelligence Agency(米国)中央情報局(〘略〙 CIA)
で、SPY✕FAMILY の黄昏みたいな人は確かエージェントだし。
Chrome で「エージェンシー 文部科学省」で検索しAIにまとめてもらうと
文部科学省は、エージェンシーを「自ら考え、主体的に行動して、責任をもって社会変革を実現していく姿勢・意欲」と説明しています。
エージェンシーは、OECDの「Education 2030プロジェクト」において重要なキーワードです。OECDは、エージェンシーを「変革を起こすために目標を設定し、振り返りながら責任ある行動をとる能力」と定義しています。
エージェンシーは、日本の新学習指導要領で示されている主体性にも近い概念ですが、より広い意味を含んでいます。エージェンシーは、主体性の概念に加えて、自らの価値観や目的意識、あるいは、周囲との相互作用を前提とすることを加えた考え方です。
文部科学省は、OECDと協力して「日本・OECD共同イニシアチブ・プロジェクト『新たな教育モデル2030』」を実施しています。
ってことだそうです。
矢野和彦(文部科学省・初等中等教育局長)
この場(たぶん、批判される)に出てきて頂けたことは多としたい。
おっしゃったこと。
◯誰もが安心して学べる学校をどう作っていくか
◯個別最適な学び
◯協働的な学び
個別最適な学びについては、第一部に出てきた例や二部の創英の例を見ればもう答えは出ているのじゃないかな。
一斉授業の部分を減らし(このあたりの割合はお子さんにもよると思う。一斉授業や知識詰め込みが合う子もいるだろうから)、子どもが自由に自分のやりたい学びをする。
もちろんそのためには予算の裏付けが必要なわけだが。
だから、矢野さんにお願いしたいのは、財務省と交渉して予算を獲得して頂くことか。
しかし、「こういう取り組みが広がってきた」とおっしゃったら生駒さんから「そうは思えない」と突っ込まれて「令和3年から始めたばかりでまだ・・・」と前言を翻しはったのは面白かった。(別に翻しはったわけではないかも。0から0.001になっても広がってきているわけだから)
そういうやりとりがあったという意味で、この番組は意義があったかな。
あと、この番組ではいっさい取り上げられなかったけれど、特別支援学校でも「個別最適な学び」ができ、「安心した学び」ができる場を作って頂きたい。特別支援学校でも不登校はあるし、通常校では少なくなってきてると思うけれど、「無理やり連れて行く」みたいなことはされがちなので。
また「協働的な学び」は、私のように自閉スペクトラム症のお子さんと関わってきた者には、短絡的に考えるとまずいと思います。長期的には協働するとしても)
あと「(先進的な取り組みを)邪魔しないようにしないといけないな」とおっしゃったのには、ブンブンうなづく。
なるほど、「不登校」に関わっていろんな支援をしているところのポータルサイトという感じかな。
「教育支援センターについて」(視聴者からの意見にもあったように)学校に行けないのに、第二の学校のような雰囲気がある。学校復帰を目的にしている感じ。
とおっしゃっていたのには、そういうところが多いだろうな、と思う。
工藤勇一(横浜創英中学・高等学校校長)
取り組み「世の中ってすてきそうだね」と思ってもらえるように。
一番最初に自己選択させることが必要
天童中央小学校の授業参観に来た先生が言ってたできない理由
「カリキュラムが無い」
・・・だからやるんじゃないのかな。まあ苦手な人がいることは確か。
天童中部小学校の先生の話
全国学力テストで結果が出るけどいいけれど、出ていない。そうなると「教えてないからでしょ」と言われてしまう。
学力テストをやってもいいのだけど、そして全国平均など出して、その学校がどう位置にあるのかを見るのはいい。それを学校間で優劣をつけるようなものじゃない。課題とかが見つかれば(例えば読み取りの力が足りないなら、そこに力を入れよう、とか)地域の課題として解決していく方法を見つける、また児童・生徒1人について個別に何かの力が落ちていて、そのことで暮らしに不具合があるならそこを解決する手段を見つける。
そういうことなしに、「学力(知識)が低い」なら「知識を詰め込め」とやっちゃうと勉強に意義が感じられなくなったり、つぶれたりする。
島谷千春(加賀市教育委員会 教育長)
教師へのサポートをしている
荒井英治郎(信州大学 教職支援センター准教授)
子どもを軸に考えていくことが必要
お子さんの居場所、公立で作って欲しいけれど、現在それが無い。将来はできるかもしれないけれど、今を生きていいる児童・生徒は待っていられない。ならば民間の力を利用したらいいのにな、とは思う。韓国の代案学校みたいに。しかし、そのためにはお金が必要。
(しかし、公は民を下に見ている感じはある・・・)
あと、最後のほうになんかいろいろ情報があったが、ギブアップ。
で、日本の「知識重視教育」が全ての点において悪いわけでは無いんだよね。「それ以外を許さない」固さが問題なわけで。しかし天童中部小学校みたいに「それ以外」をやってる例もあるわけだ。「今の枠があってもできることはあるんだよ」というのを教えてもらったのは大きいかな。