※このブログに書いていることは、私の関わりある法人の意見ではなく、
 あくまでも、私個人の意見です。

2023年12月18日

「行動分析をどう教育に活かすか?」ATAC2023



「行動分析をどう教育に活かすか?」
肥後祥治 , ATAC2023 , E-2(「不登校・ゲーム依存・SNS」カテゴリ 2)

肥後先生はペアレント・トレーニング関連の論文をたくさん書いておられます。

用意された部屋が狭くてイスが足りなくてゴニョゴニョ(書いていいのかどうかわからない)しました。

事務局から「グループ・ワークやってください」との依頼があり、その過密状態の中でもやりました。

3つの架空ケースが用意され、グループで話し合ってそのうち1つを選び

・書かれていない中で必要な情報は何か
・ケースに対する方法

をまず話し合いました。

うちのグループは私以外は20〜30台という若手。しかし相当実践はつまれている方たち。で、2つ目の

「ある子が教室から出たり、困った行動をする」

ケースを選びました。
私にとっては他の2つより簡単に思えました。そこに書いてある情報だけでも様子が動画として頭に浮かびましたから。なので具体的な対応方法もとりあえずは頭に浮かびます。(もちろん、実地にやる場合は、想定内におさまらず、その状況に従って、こちらはやり方を変えていくわけですが)

機能:注目
対応:褒めるところ、肯定的に注目できるところに働きかける

と私は考えました。

で、さらに必要な情報として

・好きなもの、好きな活動

というのを私があげ、他の方が

・嫌いだったり、苦手だったりするものや活動

をあげはり、これはそうだな、と。さらに

・得意な教科、苦手な教科

まあ、それもそうか・・・ってか「何がわからないのか」を知ることは大事かな
さらに他の複数の方から

・診断名
・家庭での様子

というのが出てきて、私の地雷が・・・

「私自身、25年くらい前から診断名はすごく大事にしてきた。それが無いと視覚的支援もさせてもらえなかったから。あってもさせてもらえないこともあったけれど。しかし、このケースの場合は十分情報が出てきているのじゃないか。家庭の様子は、担任が(あるいは学校全体が)手立てをして、うまくいくようになって、その上で「家庭でこんな困りごとがあるのですが」と相談された時に聞くのでいいじゃないですか。まず学校でうまくいくようにしなきゃ」

と熱く語ってしまいました。

グループワークなのに。
で、若手にいろいろ考えて答えを出してもらわなきゃいけないのに・・・
まさに老害でした。

あと、「先生、もっとこの子を褒めたらんかい」と暴言を吐いてしまいました。本当は先生も責めず、まあ私も現場だったら一緒に「褒めたり、注目できたりする箇所を先生と一緒に探す」というスタンスですけど。

というわけで、何ていうか私には「心からの PBS は私にはなかなかできないなあ」と反省したり。

なお、肥後先生のレジメの表題は

「子どもに状況の責任を負わせないために:大人の共同責任を行動分析から学ぶ」

でした。

posted by kingstone at 15:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 特別支援教育や関わり方など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「支援技術をどのように子どもの学びにつなげるか?」ATAC2023



「支援技術をどのように子どもの学びにつなげるか?」
青木高光 , ATAC2023 , B-1(「学ぶ」カテゴリ 1)

私、学校をウツ・ネタキリで退職していなければ、もっと早い時期に青木さんとは面識ができていたと思います。ネタキリから起き上がって、その後、視覚的支援には関わり続けたものの、手書きでささっと書く方向に行き、かつまあ研修会に参加するお金も無いし・・・で、お会いしないまま来てしまっていました。

青木さんは下のようなイラストと、

100000_1人・動植物(枠線あり).gif

それを教育にどう活かすか、という

で超有名な方です。

最近、保護者に視覚的支援をして頂く時、絵を描くのが苦手な方にでも作って頂きやすい冊子を作っていて、そこで Drops のイラストを引用したくて著作権について知りたくて、そのことを質問したい、という個人的事情があって、いの一番にこのセッション参加を決めました。

研修講演前の、私だったら話しかけないでくれいいいい、という時間帯であったにも関わらず、ひょっとして「今お聞きしなきゃ、いつつかまえられるかわからない」という思いで尋ねさせて頂きました。そしたら

「商用なら契約が必要。商用で無いなら自由に使ってもらっていいです」

とのことで、ほっとしました。まあ、冊子のワンコインほどの有料化も考えなくはなかったのですが、こうなると無料配布ですね。

DropTap について

講演の冒頭での自己紹介的にドロップスやドロップレット・プロジェクトの説明があり、あの特徴のあるイラストは保健の先生(たぶんかつて同じ学校の同僚さんだったんだろうな)が描き、DropTap などのアプリは 鈴木さんって方が作られているそうで、それぞれ会場におられたので紹介してはりました。

なお、鈴木さんは、こちらの動画で顔出ししてはります。

ってことは、青木さんはこのプロジェクトのプロデューサーというお立場か。

DropTap は特別支援学校の全児童・生徒の GIGAスクール端末にこの入ることになりました。
DropTap 本体:1500円
スケジュールのアドオン:650円

で、計2150円✕全児童生徒数

 ですからとんでもない金額になるものを無償で提供されているわけですね。

しかし・・・ということは特別支援学校の先生方、「スケジュールなんて作るのめんどくさいし、便利なものがあると言っても、タブレットもアプリも持ってないし・・・」ということは言えなくなるってことかな。

いや、もちろん苦手な方はおられるでしょう。そのため(だけではないですが)文部科学省はこんな事業を行っています。


なんか DX というと、事務処理が頭に浮かんでしまいますが、それもありますが、上にリンクを貼ったポータルサイトを見て頂ければわかるように「どんな手立てを使って学びを推進させていけるか」というのを促進していく事業です。

なお、このポータルを見ていると、「サポート事業者」というのもあるので「機器操作」のあたりでの困難(これも実際ネックになっている部分あると思います)にも対応してくれそうです。

そして元のアドバイザーのページを見てみるとアドバイザーの名前がずらずら並んでいます。

私の知ってる名前を探してみると兵庫教育大学の小川修史さんが入ってます。

で、このアドバイスを頂くのって基本リモートのはずだったのですが、申込みが少ないため直接来て頂くことも(日時が合えば、でしょうが)できるようになったか、なる、とのことです。

こんなん来て頂けたら、めっちゃお得ですやん。

(しかし、来て頂くこともできる、ということになれば、現在の勤務先の所在地がぱっとわかったり、それで検索できたりするといいのにな)

「GIGA スクール動画」なんてのもありますね。



長野県の学校ICT支援体制

・特別支援学校では各校に1人 ICT 活用推進担当を専任(たぶん特定の担任を持たず校内全体の担当)
・県内4圏域のそれぞれに1人ブロック・リーダーがおり巡回して相談にのる

なお、通常校も含めての ICT 推進のために

長野県ICT教育推進センター

というのもできていますね。

1 特別支援学校の教育環境の改善

長野県特別支援学校整備基本方針に基づく長期的な視点に立った改築等と応急的な視点に立った増築等の計画的な推進、共学共創に向けた整備、感染症対応、働き方改革の推進

2 多様な教育的ニーズに対応する専門性のさらなる強化

教育相談・行動支援・ICT活用等分野別リーダー教員の配置、 ICTやAT(アセスティブ・テクノロジー)リソースの拠点の整備と支援〈再掲〉、医療・福祉分野等の外部専門家活用

3 卒業後の多様な自立につながるキャリア教育・交流及び共同学習・生涯学習の充実

地域と連携したキャリア教育、個別の教育支援計画等の効果的活用による進路支援、副学籍制度の充実、スポーツ・文化芸術活動等の充実

4 インクルーシブな教育を支えるセンター的機能の充実

小中高の学校解決力を高めるための特別支援学校におけるセンター的機能の充実、医療的ケア等の相談支援の充実
と、ICT 以外にも「行動支援」の専任教師(?)が入るのかな。すごい。外部専門家活用も明記されている。


活用事例

◯家からなかなか出ることが難しいお子さんの Double3 での実践例。

(ただし、これ、価格は相当なものみたい。「お問い合わせください」となってますし・・・寿司屋で「時価」ってのがめちゃこわいみたいな。ひょっとして担任さんの自腹?やっちゃうんですよね・・・)

◯非常に障害の重いお子さんが余暇活動をできだした例。

が担任さんから紹介されました。その他お話だけですが

◯タイピングソフトでのタイピング練習で上達しなかったお子さんが野球好きとわかり、選手名を打ち込むようにしたらめちゃくちゃ上達した。

◯給食時間に課題があった生徒が自分がDJをしたり、演奏したりを配信するようになって問題が無くなった(複数例)

とか、めっちゃ面白かったです。


想像するに、青木さんは教師として、「こんな授業をしたいから、こんなことはできないか」とアイデアを出し、それに保健の先生や鈴木さんが協力しているうちに、ドロップレット・プロジェクトが大きくなっていった、という感じか。
実は、私もこれがまっとうな形(授業をする教師本人が絵が描けたり、アプリを作れたり、ってんじゃない。あくまでも「こんな授業がしたい」がある)だと昔から思ってきていました。
そして地元(長野県)の教育システム作りにも大きく貢献してはる。それが講演の中でよくわかりました。


なお、私は DropTap にスケジュール・アドオンの付け方がわからなかったので、講演終了後、鈴木さんに直接うかがうことができました。
で、PDF のマニュアルとかは無いみたいなのだけど、動画はある、ということで探してみるとYouTube にチャンネルがありました。

しかし・・・私、動画視聴は苦手で・・・
まあ教えて頂いた スケジュール・アドオンの付け方だけは、静止して見ることのできる形で出せたら、と思います。(いつになるだろう・・・)

posted by kingstone at 12:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 特別支援教育や関わり方など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年12月15日

『LDの子が見つけた こんな勉強法』野口晃菜・田中裕一 編著




まず表紙をよく見ると

LD → ラーニング・ディファレンス(学び方が異なっている)

と書いてあります。もうここ読んで、あっそうか、そういうスタンスね、と納得します。

診断名として使われる LD は最近は SLD と呼ばれることが多く、それぞれ LD(Learning Disabiletyies:学習障害)、SLD(Specific Learning Disorders:限局性学習障害)となります。

昔から、教育分野(というか学校の現場の先生やそこに近い人たち)の間では、何でもかんでもいわゆる成績が悪く、どうやっても伸びないように見えるお子さんを「あの子、学習障害ちゃう?」なんて言い方をし、私は聞いていて「何、言うとんねん!違うやろ、あの子、背景に自閉スペクトラム症があるやんか。そこから手立てせな」みたいなことが多かったです。

しかし、この本の場合は、現場の解釈に近づけ、ある意味、より実用的にし、いらぬ議論をしなくていいようにしているように思えます。

そして、中身はたくさんの当事者の実際に行ってきて良かった学習方法を紹介しているのですが、その当事者の診断名として

・なし
・ASD
・ADHD
・ASD ADHD
・ディスクレシア
・書字障害
・複雑性PTSD
etc.

というふうに多様になっています。
体系的にまとめられているわけでなく、個々バラバラの事例なので、私などは読むのにエネルギーがいるというか(ちょこっと読んでは別のことがしたくなってくる)、なかなかたいへんなのですが、具体的に対応しないといけない眼の前の A君にどうしたらいいか、などと探るのにいいかも。

また当事者へのインタビュー、診断名のある成人(支援者とか別領域で著名な方とか)からのメッセージとかあり、いろいろ考えるのに良さそうです。

後、いろんないい方法を書いてもありますが、その方法を押し付けてはいけないのだな、その子が学びたがっているから一緒に工夫する、という姿勢が大事というあたりかな。


こちらも参考になりそうです。



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2023年12月14日

『たった一つの図からやいのやいの言ってみる PISA2022』畠山勝太



畠山勝太さんの


という記事が面白かった。

畠山さんの記事のグラフは横軸が切れているので、こちらにグラフを再掲

※クリックすると大きくなります。それをもう一度クリックするともっと大きくなるけれど、ブラウザの戻る矢印では戻れなくなります。まあもともとの URL を入れればいいだけですが。

スクリーンショット 2023-12-14 13.00.23.png

縦軸が数学の国の平均得点
横軸が1人あたりGDP

畠山さんの指摘は

・カンボジアとベトナムは、経済的格差以上に学力格差は大きくなっている
隣国で、(戦争も含め)影響しあっているのに

・今こそ(凋落した)フィンランドに学べ(GERM汚染)
フィンランドの Pasi Sahlberg さんは、フィンランドが優秀な時代にその分析もしていたが、いちはやく凋落の危険性も指摘していたみたい。
Pasi Sahlberg さんの指摘。Global Education Reform Movement (GERM)に侵され始め、フィンランドの凋落の兆候に言及していた。
※ GETMって、要するに PISA の得点だけにこだわり、一喜一憂するような、そして得点だけを上げにいくような動きのことを言うんじゃなかろうか?例えばアメリカの「落ちこぼれゼロ法案」なんてのも、それに入りがちなもんじゃないのかな。


・カナダとイギリスは移民の子供と非移民の子供の成績に遜色が無い
今後の日本に参考になるのでは、と。

・日本の国民一人当たり所得が東欧と同じぐらい
つまり・・・あまり豊かでは無いってことね







posted by kingstone at 13:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年12月03日

「LD への ICT 活用の効用と限界」福本理恵・平林ルミ・中邑賢龍(2017)



「LD への ICT 活用の効用と限界」
福本理恵・平林ルミ・中邑賢龍(2017)『児童青年精神医学とその近接療育』58(3),379-388

文部科学省(2012)によれば、通常学級に在籍する小中学生の 4.5% の児童が LD(Lerning Disabilities)を有すると推計されている。
※文部科学省の調査項目としては「学習面で著しい困難を示す」となっている。


 この論文の書かれた時点での学生支援機構の2015年版「障害のある学生の修学支援に関する実態調査」では LD の学生は 0.8% 、約 200名。全体の割合からすると非常に少ない。また別の問題として「認識(認知)されていなかった」ということもあるかもしれない。
 なお、2015年版によると

全学生(3,185,949人)に占める障害学生の在籍率は0.68%で、前年度(0.44%)より0.24ポイントの増。
大学:152名  短大:14名  高専:9名 で合計 175名となる。

全学生(3,246,852人)に占める障害学生の在籍率は1.53%で、前年度(1.26%)より0.27ポイントの増。
表2-3障害学生数(障害種別・学校種別)の発達障害のところを抜き出すと
※図はクリックすると大きくなります
表2-3障害学生数(障害種別・学校種別).png

SLD の学生割合は 0.5% となり、さらに割合は減っている。

2014年の英国大学の学部学生の 13.02% となる65,855人が何らかの障害を有し、その内訳から Specific Learning Difficulties(SpLD,特異的読み書き障害)がその46.19% を占める。(Higher Education Statistics Agency, 2014)

(なお、英国では移民で英語が読み書きできない場合もこの分類に入ると聞いたことがある。引用した数字で考えるとSpLD の学生は、30,418人ほどか。
全学生は 506,577 人くらいか。ということは日本は短大・高専も含まれるとしても英国は大学生の人数はすごく少ないのか?)

LD に親が気づくのは多くの場合小学校3年生前後である。学校の宿題が遅い、また、テストやドリルの点数が上がらないため、親や教師は必死に読み書きを教えようとするが効果が上がらず受診することとなる。LDと診断された時点で治療教育が開始されるが,学習の遅れは広がっており,治療そのものは即効的でないため読み書きが改善されてもすでに他の生徒に追いつけない場合も多い。勉強が分からないため授業に集中しない,学習に対して無気力,中には自尊感情が大きく低下している子どももいる。文字の読み書き機能そのものを改善しようとする治療・訓練アプローチを否定するわけではないが,その効果には個人差があることは否めない。Shaywitzら(1995)は,一年生の時にクラスの下位にいた子どもと,上位にいた子どもの読む能力の差が年齢が上がるにつれて開くことを示している。つまり,読みの基礎能力が阻害されているとその後の教科学習も阻害されると考えられる。もちろん,より初期の段階で読みの基礎能力を訓練であげることで,この差を縮めようというのが治療・訓練の目的であると考えられる。しかし,学習するための手段を得るために,義務教育の限られた時間を割くことは,学習の遅れにつながる。学習へのアクセスの機会を補償することを念頭に置いた介入が教育の現場ではより重要になることを踏まえ,「治す」ことと「教える」ことを教育者は明確に区別すべきである。

「治す」のでなく「教える」(医療者以外はこのスタンスが大事と思われる)

LD児童の中には,学校教育に不適応を起こし,不登校へと移行した結果,学習空白を抱えてしまった子どもも少なくはない。石井・上野(2008)は,通級指導教室に通う発達障害のある小・中学生の多くが不登校になっている現状を報告している。それによると東京都内の情緒障害通級指導教室に通うLDと診断された小学生の11.1%,中学生の50.0%が不登校となっている。

中学校の「LD と診断されたうちの 50.0% が不登校となっている」という記述には愕然とする。

平成26年に報告されている文部科学省の不登校に関する調査によれば,そのきっかけとして比率の高い上位3件は,「友人との関係52.9%」・「生活リズムの乱れ34.2%」・「勉強がわからない31.2%」である。この中の「勉強がわからない」ことの背景に読み書きの問題が隠れている可能性がある(文部科学省,2014)。

まあこれは、最近のいろいろな統計から、学校関連のところ以外がとった統計では「先生との関係」が多く出てくることはすでに周知と思いますが、「勉強がわからない」も大きいだろうな。

筆者は「治す」のではなく、「教える」ために ICT による機能代替を提案されるのですが、それを阻害するものとして

日本においてLD児が置かれている現状は未だに厳しい。LD児への教育においては以下のような構造的な問題が2点存在すると考えられる。一つは,障害ラベリングを起点とする診断モデルの問題であり,もう一つはICT(Information Communication Technology)による機能代替の導入に対する抵抗である。

の2点を上げておられます。

診断に対する周囲の抵抗や、また確定診断を出すことのたいへんさ。

しかし診断が無くても、「読み書きの速度に問題がある」とわかれば、機器を利用して支援すればいいのじゃないかと、と。

読み書き速度アセスメントツールとして「小学生の読み書きの理解」(URAWSS)を公開している。URAWSS は小学1年生から小学6年生を対象として黙読速度と書き写し速度が測定できる。実施時間はおよそ20分のごく簡単な評価であり,集団でも個別でも実施が可能である。
URAWSS: Understanding Reading and Writing Skills of Schoolchildren

機器の利用例

なお、論文後半の

V.学習に遅れがあり意欲低下しているLD児に対する教育的介入

のところで、児の興味関心のあるところから、活動の中に子どもが意識しないよう教科学習を位置づける(ABSL : Activity based subject learning)、ということが書いてあるのですが、実のところこれ「総合的な学習」そのものじゃないかな。

最後の部分に

COI開示
本論文に関連し,開示すべきCOI関係にある企業は以下である。
平林ルミ:株式会社エデュアス
中邑賢龍:株式会社エデュアス,株式会社ディアゴスティーニ,日本財団

とあるのですが、私の場合おめめどうグッズを使う論文を書くなら

COI開示
本論文に関連し、開示すべき COI 関係にある企業は以下である。
Kingstone:株式会社おめめどう

と書けばいいのかな。

なお、この論文は2017年のものですから、5年たった最近の アプリ などの状況はかなり変わっていろいろ良いものが出てきており、使用方法も多様になってきていると思われます。

なお、2024年(令和6年)4月1日から合理的配慮は義務化されます。(行政機関は既に義務化されている、つまり学校は既に義務化されているはず)そのチラシが


よくある「できない」理由としてあげられるものへの考え方が示されています。

「前例がありません」
・合理的配慮の提供は個別の状況に応じて柔軟に検討する必要があります。前例がないことは断る理由になりません。
「特別扱いできません」
・合理的配慮は障害のある人もない人も同じようにできる状況を整えることが目的であり、「特別扱い」ではありません。
「もし何かあったら・・・」
・漠然としたリスクだけでは断る理由になりません。どのようなリスクが生じ、そのリスク低減のためにどのような対応ができるのか、具体的に検討する必要があります。
「〇〇障害のある人は・・・」
・同じ障害でも程度などによって適切な配慮が異なりますので、ひとくくりにせず個別に検討する必要があります。

合理的配慮をこう断ってはいけない.jpg

 これは学校に対して合理的配慮を求める時にも参考になるかもしれません。

posted by kingstone at 00:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 特別支援教育や関わり方など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする