※このブログに書いていることは、私の関わりある法人の意見ではなく、
 あくまでも、私個人の意見です。

2023年05月22日

『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった +かきたし』岸田奈美著




 上記は kindle 版ですが、私は紙の方を買って来ました。

 テレビ放映が始まって売り切れてるだろうと思ってたのですが、流泉書房さんに1冊残っていました。

 テレビ放映はこちら



 実は以前、私この本を買ったつもりで『傘のさし方がわからない』を間違えて買ってました。


 これ・・・間違うよね。

 テレビ番組の方もいいけど、やはり原作もいいです。

 テレビ番組は「フィクション」「ほぼ トゥルー・ストーリー」ということで、少し改変してはります。

 岸田さんが英語を必死で勉強して大学に合格するところ、番組では高校の先生が教えてくれたことになっていますが、原作のほうがめっちゃ面白いです。これは実話の方が面白すぎて、漫画を描いて出版社に持ち込みしたら、編集者から「何考えてんねん。そんなん現実にあるわけないやろ」と言われるパターンだからかな・・・

 なお、岸田さんを初めて知ったのは、(たぶん多くのネット民と同じで)ブラジャーの話「黄泉の国から戦士たちが帰ってきた」の記事からなのだけど、あれ、番組の中に入ってるかな?


 しかし、原作のほうがより強くインクルーシブな社会とは、と考えさせられる点が多いです。




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2023年05月21日

『政治はケンカだ!』泉房穂(聞き手=鮫島浩)



 先日、「泉と房穂 優しい明石の暴言王」ザ・ドキュメント(カンテレ)

 という番組がありました。


 この番組、カンテレドーガでも見れないのかな?

 私は探してみたけれど、見つかりませんでした。

 私は録画して見たのでその後、こうツイートしました。

見た。
"「小学生の頃から友達はいらない」と思っていた"
そうなんや・・・でも社会に出るまでに友達いなかったのかな。佐藤優さんが出所する時に迎えに来てくれたのは同志社神学部の友達だった、ってことだけど、そんな友達もいないんだろうか?

 また『君に友だちはいらない』瀧本哲史著が思い出されたけど瀧本さんの結論は「夢を語り合うだけ(そしてたぶん傷をなめあうだけ)の友だち」はいらない、仲間がいるんだ、ということなのだけど、泉さんの場合は周囲の仲間だった人たちも「かなわん」と思ってしまうところがあったのかな。このあたりはスティーブ・ジョブズを思い起こす。


 今日、この本を買って来ました。


 これを読んで見ると、まず2022年の暴言問題の時、橋下徹(!?)さんが、かつての暴言は職員に対するパワハラだからダメだけど、今回のは政治家同士なのだからパワハラじゃないじゃない、と電話してきたと。

 なんと司法修習生同期で、一緒にサークルでラグビーやってたと、これは友だちと言ってもいいんじゃないか。

 また、実は橋下さんは下に権限委譲しようとしていて、その形での都構想だったので、泉さんは賛成していた(現在の吉村さんの構想は違ってきているとのこと)、ということも出てきます。

 下の方は、YouTube で検索したほうが長いバージョンが見れますね。

 それから、初めて市長選に出た時に、同じ町内の幼なじみや近所のおっちゃん連中から「ふさほ、覚えとけよ。ワシらはな、お前が人殺ししても味方やからな」と言われたと。

 いや、もちろん人殺しはしたらあかんけど、この感覚はわかります。友だちやよなあ・・・

 コストパフォーマンスの考え方

「ここを600億円で改修すると10軒の家が助かります」
というのを150億円にして、10軒の家のピンポイントで改修にした。
で、450億円浮かせたら「殺すぞ」という紙がポストに入っていた、と・・・

 このあたりが「インフラのお金を子ども向けに回した」と批判されてるところなんやろな。まあその450億を受注する気満々やった業者さんからしたら・・・

 このあたり、行政とつながりの深い業者との関係というやつの片鱗を見たことはあります。

 私は1介の1教師。私はパソコンの一学校の導入責任者。私は責任をもって子どもたちに役立ち、教師にも使いやすくかつ今後を見据えた機種選定をしたのですが、業者は「お前はパソコンについて詳しくない。我が社の言う通りのものを入れよ」と言ってくる。教育委員会の担当者も言ってくる。行政の担当者もなんか癒着してる感じ。で、私はついに折れそうになり、校長に「業者の言うことを聞くのが大人なら、その通りしますが」と相談に行くと、校長は鼻で笑って「ワシは予算の適正執行にしか興味は無い。お前の思う通りやれ」と言ってくださったので、なんとか踏ん張れました。

 でも校長からの援護が無ければ、私は手を汚していたというか、良心に反する行動をしていたな。



 また、職員数を減らしたことについて、就任当時2200人居た職員を退職補充をせずに2000人くらいにまでして、その後、消防や児童相談所などは増やした。加えて専門職員を増やすため、非正規職員を正規化していった。例えばDV相談員は、他の自治体だと年収200万〜250万で非正規のところ、明石市では700万で正規にした、と。

 確かについ先日も社会福祉士も他ではみられない好条件で募集してはりました。

 また保育士さんを好条件で雇い入れるのに補助を出しているのですが、他の自治体では「事業所」や「協会」にお金を入れ、それが保育士さんに回るようにしているが、明石市では直接保育士さんに入るように制度を作ったと。

 こういうのも大事だろうな。


 泉さん、退任直前にこんなんまで出してきてはった。



 あと、学生時代、駒場寮値上げ闘争でリーダーとなり、破れて責任をとって退学届を出して明石に帰ったと。半年ほどして学部長から「(今やってることは)君が本当にやりたいことか?そうじゃないなら、君にはまだやるべきことがあるはずだ。みっともなくても恥ずかしくてもいいから、帰って来なさい」という電話がかかってきたと。

 ええ学部長さんやし、ええ時代やなあ・・・今でもそんな余裕あるやろか。


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2023年05月18日

『逆資本論』井上純一著




 いつもながらわかりやすかったです。

 気候変動に関する議論の概観、国債についての考え方、選挙や市民運動についての意見、ふむふむと納得しながら読みました。

 井上さんのお勧めする、気候変動に関する NGO、NPO 、公益財団。(なぜお勧めするかというと、善意の学生をカルトに引き込むのに気候変動を使おうとしている宗教団体があるから、と)


(WWF ってなんか見たことある名前だな、と思ったら、生き物関連のところで、そこから環境問題につながるんだな)





ーーーー ネタバレ ーーーー

 気候変動や、日本の財政政策について、ほとんど絶望的な状況なのだけど、マルクスに解決のヒントがあるのではないか、と。

 マルクスの、経済的な解決策、マルクスの思想によったとする政治体制は全て失敗した。

 しかし、そこで唯一解決策の参考となるのは、マルクスの

・現状への怒り
・市民運動(万国のプロレタリアート団結せよ、みたいな(でもこれは資本論じゃないよな?))

だと言うわけです。(しかし市民運動も腐敗するというリアルなことも述べてはる)で、絶望するのではなく、一歩一歩進んでいくことが大事だよ、という話。

 「現状への怒り」

 私の人生の後半は、目の前の自閉症のある子どもたちが理不尽な目にあっている、という怒りからだし、泉明石元市長の活動の原動力はご自分の弟さんと一緒に味わって来た世の中の対応への怒りからであるらしいし、結構「怒り」って原動力になるものだと思います。

 でも、どこかでそれを昇華させないといけないんだろうな、と思いつつまだくすぶってるな。

 そういや今日(2023年5月18日深夜(あるいは19日未明)1:25〜2:25)泉さんのドキュメンタリーがあるみたいで、解説を読むと周囲の方からボロクソに言われてるところもあるみたいで、録画して見てみようっと。

 「市民運動の大切さ」

 市民運動というか、仲間づくりは大切だよね。

 もちろん選挙への参加(政治家を変える、あるいは政治家になる)ことの大事さも書いてはります。

 しかし、上記2つ、別にマルクスでなくても、それ以前からでもいろいろあったとは思いました。



posted by kingstone at 17:27| Comment(0) | TrackBack(0) | お金・暮らし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年05月14日

巻物カレンダー(巻カレR)のアプリのチラシ



 昨日のおめめどう19周年の会で、巻物カレンダー(巻カレR)のアプリが公開されたことを知りました。

 アップルストアにあるのは確認しましたが、Google Play にもあるそうです。

 とりあえず1周間は無料で使ってみて、それから使い続けたければ有料になるみたい。

 チラシをスキャナで取り込んだ JPEG をここに置いておきます。

 図はクリックすれば大きくなります。(その大きくなったのをもう一度クリックするともっと大きくなるけれど、ブログ外に行くみたい)

巻カレアプリチラシ.jpg


 Rの文字がエディタの段階ではちゃんと出てるのに、記事になると普通の R になるな・・・

posted by kingstone at 21:12| Comment(0) | TrackBack(0) | おめめどう・視覚支援 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

映画「TAR」ケイト・ブランシェット主演




 予告編を見た時から「なんか怖そう」と思ってましたが、めっちゃ怖かった・・・

 サイコスリラーというジャンルになるそうです。


 しかし・・・シネ・リーブル神戸のネット予約のチケット取り出し機、毎回おろおろしちゃうんですよね。

 1台しか無いし、直感的に指を使ったらエラーになるし。もちろんディスプレイの前にあるペンを使えばいいんですが、ついつい忘れてしまう。で後ろに人が並んでくる・・・

 やっぱり複数台、用意してくれえええ。


 あと、見終わった時に、たくさんの人が並んでたんですが、イオンシネマとかではとっくに終わった「ブルージャイアント」でした。

 なるほど。シネ・リーブルは単館上映みたいな映画もよくやってるから、特大シネコンなんかより融通がききやすいのかな。



ーーーー ちょびっとネタバレあり ーーーー

 なんかめちゃくちゃ情報量多すぎで、頭の中がこんがらがってました。

 最初の方は対話劇という感じだし。

 主人公はレズビアンを公言してるベルリン・フィルの主席指揮者という設定。

 コンサート・マスターと暮らしてるのだけれど、それが認められているのは、戦争時代のナチへの協力、ユダヤ人団員の追放と戦後のナチス党員の追放ということがあったので、いわばポリティカル・コレクトネスに敏感だから、ということだったのですが・・・

 先日、Eテレの「映像の世紀、バタフライ・エフェクト」の「戦争の中の芸術家」だったかの会で、フルトベングラーはもともとナチス批判をしていたけれど、それを引っ込めることでユダヤ人団員を守った、という話だったけどなあ。なお、リンクを貼った Wikipedia にも「1939年 第二次世界大戦が勃発するがドイツに残る。国内のユダヤ人音楽家を庇護。」と書かれてますね。

 でまあ・・・トップの管理職ってたいへんやなあ・・・とか思ってしまった。

 あと、キャンセル・カルチャーについて、主人公は「芸術的価値と作者の品行は別問題」という立場で議論をして、それが切り取られて炎上するというところもあるのですが、うむむ・・・切り取られるとそうなるか?


 う〜〜む。これが芸術家だと、本人の品行と作品の価値は別物(ただし、価格はまあ「人気」だから影響を受けるか)だと思うのだけど、教育学・教育論となるとどうだろう?ルソーとかについて思うことなんですが・・・やっぱり貧しさゆえとはいえ捨て子しまくる人の教育論って「それは無いやろ」と思ってしまうのだけど・・・

 クライマックスの後のオチというか「後日談」みたいなところは、パンフに書いてはる人もいたけど、なんかほっとできました。


posted by kingstone at 18:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・記事・番組など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする