※このブログに書いていることは、私の関わりある法人の意見ではなく、
 あくまでも、私個人の意見です。

2019年12月09日

移民社会フランスで生きる子どもたち 増田ユリヤ著




2011年10月の初版

ということは事態は相当変わってきてるだろうな。

この本が出る前には


Wikipedia より
「10月27日夜にパリの東に位置するセーヌ=サン=ドニ県クリシー=ス=ボワにおいて、強盗事件を捜査していた警官が北アフリカ出身の若者3人を追跡したところ、逃げ込んだ変電所において若者2人が感電死し、1人が重傷を負った。この事件をきっかけに、同夜、数十人の若者が消防や警察に投石したり、車に放火するなどして暴動へと拡大した」

が起こっていた。
そして、この本が出た後に以下のような大きな事件が起きている。


Wikipedia 「移民政策」より
「フランス首相であるマニュエル・ヴァルスは、移民が彼ら独自のゲットーを形成し表社会と交流を断つケースではフランス国家による同化政策は無力となると認め、30年にわたる移民の同化政策は失敗だったと示唆した。欧州議会議長であるマルティン・シュルツは、欧州はイスラム系の若年層の同化政策のためのサポートを必要としていると述べた。パリでの襲撃事件に対して断固たる対処が必要だとする一方で、社会から隔絶されがちな移民を同化できるように多額の資金を教育や同化政策に費やすべきだとシュルツは唱える」

2015年11月 パリ同時多発テロ事件


この本の時点では、

「紙(滞在許可)」があれば問題なく滞在していていいが、「紙」が無ければ成人は即つかまり、強制送還。

しかし、子どもの場合は滞在が認められ、教育を受けることができる。
これは
・フランス国憲法
・ジュネーブ難民条約
・子どもの権利条約
に基づいている。

日本では、子どもも強制送還されてたような・・・

CPE 生活指導専門員。

授業以外の場面で子どもの面倒をみる。
通常は中学校に1人。
アカデミー(教育委員会)に申請して予算がつけば2人も可。

ZEP 「教育困難校」を指定し、重点的に予算を配分する制度。

フランス アソシエーション法 アソシエーションってのは日本のNPOみたいなもん。

この本を読んでいる限り、教育についてはとても多くの制度が用意され、教師以外の人(積極的な親御さんを含む。日本のPTAとは違う感じ。日本のPTAは学校から言われてやる、というイメージが強いけれど、親御さんが積極的に提案していく場合もある)の協力が(やろうと思えば)ある。
閉じていない印象。
でもうまくはいっていないわけだよな。

福祉関係でも、亡命移民希望のお子さん(紙なし)のための児童養護施設などもある。

いろいろな取り組みはされているけれど、イスラムの人たちが多い地域と、その周囲では結構深い相互不信がある。
著者が地域のアソシエーションの紹介で集会室に座っていたら、事情を知らない人から「なんでお前はここにいるんだ!」と怒鳴りつけられたことも書いてある。

もちろん、それをどうかしようと努力している人たちのことが記録されている。

ふ〜〜む。

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2019年12月08日のつぶやき






























































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2019年12月08日

世界史の極意 佐藤優著




読書メモ

6世紀以降の資本主義(?)

 重商主義(絶対王政)
 自由主義
 帝国主義(独占資本主義)
 国家独占資本主義
 新自由主義

変遷例

16世紀 重金主義
    他国の鉱山を開発。
    スペインのアメリカ中南部征服
17世紀 外国との貿易
    国内産業保護、外国製品に高い関税あるいは輸入禁止
    東インド会社 イギリスの覇権
19世紀半ば イギリス産業革命
    国家の規制が邪魔なので自由貿易を確立する
19世紀末 アメリカが世界一の工業国
    帝国主義の時代
    寡占化、金融が力を持ち、また強いところに再編されていく

(その最後に日本も参加したんだよなあ)

で、著者は現在が新帝国主義の時代だと言う。
以前のように植民地を作ることはコストが高くなりすぎてやらなくなった。
しかし、資本輸出で帝国を作ろうとしている。

(まあ、これは現在中国がアフリカやその他の小さな国に対して行なっているし、アメリカもロシアもやっているだろう。EUも東南アジアの旧植民地に対してやっているとのことだが)

 イギリスの歴史教科書には、自分たちの失敗について考察させる部分がある。
 また自分たちの教科書に対する「こういう批判があるだろう」というのも書いてある。

(なお、15〜16世紀の「囲い込み運動」ってとんでもないことやってたのね。羊を飼うと儲かるってんで、それまで自分の領地に属していた農奴を放り出した、って・・・)

現在の世界の様々な困難(戦争)についての著者の処方箋

1.啓蒙への回帰
人権、生命の尊厳、愛、信頼といった手垢のついた概念に対して、不可能と知りながらも語っていく。
カール・バルトの言う「不可能の可能性」を求める。
2.プレモダンの精神
「見えない世界」へのセンスを磨く

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2019年12月07日のつぶやき






































































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2019年12月07日

2019年12月06日のつぶやき












































































































































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