ポスター発表 P6-86
視線入力を活用した重度肢体不自由者のゲーム参加
コンシューマ・ゲームを利用した e-Sports 参加に焦点をあてて
大杉成喜(皇學館大学教育学部)
KEY WORDS: 筋ジストロフィー 視線入力 e-Sports
9月24日のポスター発表は上記のところに興味があったのですが、自主シンポの「強度行動障害への支援者拡大と協働体制の充実に向けて」にどうしても参加しなけりゃ、と諦めていました。
しかし熱はあったけれど、頑張って8時半に会場に到着し、ポスター発表の横の休憩スペースに行こうとしたら、なんと大杉さんがセッティングしておられた。で、できあがってから質疑応答して下さることに。
まず「やってみ」ということで、まずキャリブレーションというのか、私が前に立って画面の指示に従って、視線を動かします。
その後、マリオカートスタジアムがスタート。
私の視線に従ってカートが左右に動くのですが、私が慣れていないので、右に視線を動かそうとすると首ごと顔全体が右へ行き、カートの動きから視線が外れてしまう。そして結局カートは走路外へ、みたいなことを繰り返しました。
大杉さん曰く、「車の運転をする時と一緒。正面を見ながら左右をチラチラ見るでしょ」とのこと。
たぶん「慣れてくるとうまく運転できるかも」と思いました。
このシステム全体の図を、論文から引用します。
以下は大杉さんからいろいろ教えて頂きながら書いています。
視線入力デバイス Tobii
視線制御用ソフトはPROJECT IRIS
今回のコンシュマーゲーム機」は Switch でした。
ビデオキャプチャーユニットは
パソコンから任天堂SWITCHコントローラをエミュレートしていたのはTITAN ONE
なお、アメリカのアマゾンで買うほうが少し安いそうですが・・・
あっ、やっとわかった!
日本で売ってる Tobii って現在「Windows 用」しか売ってないのに、どうやって MacBook につながっているのか不思議だったのです。
そうか、エミュレータでつながってるからOKなんだ。
と思ったら「Boot Canmp で Windows10 にしてます」だって・・・
「Macbookを使っているのは手持ちで一番画面が精細で、軽くて速いマシンだったからです。Retinaディスプレイはすばらしいです。」
とのことです。
・勝つ体験ができる(同じシステムが2つ必要になりますが・・・しかし健常者と対戦する場合、その健常者のSwitchがあればいいんじゃないだろうか・・・)
(今の私(もちろんガチ全力で)と戦ったらたいていの子は勝ててしまう)
・小さい頃からひとりで過ごせる能動的な余暇活動が可能になる。(テレビから流れ出るものをただ楽しむだけでなく)
・(上と同じだけど)選択活動の実際ができる。(これで視線入力が上手になれば、様々な他の選択活動に波及する)
すごいなあ。
なお、大杉さんとは1993年5月〜7月の特殊教育総合研究所での短期研修以来のおつきあいです。
それ以前の私にはあまり自覚はなかったのですが、「そうか『関西人』(声がでかい、態度がでかい、ぐいぐい行く)という類型があるのか」というのを他地方の方から何度も指摘され自覚せざるを得なくなりました。でも関西人でもそうじゃない人の方が多いんだけどね・・・
大杉さん、私、あと二人の関西から来た人が「関西の四大」と呼ばれてました。
久里浜日記1993年5月11日から(「久里浜日記1993年」のカテゴリです)