※このブログに書いていることは、私の関わりある法人の意見ではなく、
 あくまでも、私個人の意見です。

2016年10月01日

お金の流れで読む日本の歴史 大村大次郎著(その1)






もう古代のところだけでも、めちゃめちゃ面白い。

593(推古元) 聖徳太子が(?) 
        四箇院(悲田院、敬田院、療病院、施薬院)
        をつくった。
       (福祉制度(?)のようなものが昔からあった(?))


645(皇極4) 「大化の改新」という名の財閥解体


 蘇我氏は
   「斎蔵」天皇の祭具などを保管した蔵
   「内蔵」官物を保管した蔵
   「大蔵」全国からの貢ぎ物(税)を収めた蔵
の管理で力をつけ、勢力を増した。

 その蘇我氏の蘇我入鹿を中大兄皇子と中臣鎌足が暗殺し、
 次のような改革を断行した。

   1.土地私有の禁止。全て天皇のものとする
   2.田畑を農民に貸し与え、民を租庸調の税を払う
   3.役職の世襲を廃止、有能な人材をあてる(すぐに有名無実化)
   4.戸籍の整備

租(米。稲。収穫高の3%程度)
   租の一部は朝廷へ。
   大部分は国衙(こくが。地方の役所)に保管。
   国衙に保管した一部を「賑給(しんきゅう)」
   (高齢者・貧困者のために米・塩・布などを支給する
    ある意味福祉制度)
   に使われる以外はほとんどが貯めておかれた。(飢饉対策?)


庸 正丁と呼ばれる成人男子(21歳〜60歳)が
  年に60日間の労役につく。

(今、肉体労働で日給いくらだろう?
 それこそ40年前、とび見習いやってた時は8000円だった。
 今だったら?
 一時、スポーツ新聞の求人欄を見てたら9000円とかになってた
 けど、ほんとまともに上がっていないような気がする・・・
 肉体労働とは言えないかもしれないけど、コンビニとか800円
 前後で8時間だったら6400円前後。
 警備員も私の場合、日給6000円だったな・・・

 もし8000円と仮定すると、60日で48万円。
 で、これが「布を2丈6尺」収めれば免除される。
 ってことは約8mの布が48万円。
 mあたり6万円。

 まあ、今みたいに大量生産できなかったわけだから、
 大島紬とか黄八丈とか、そのレベルの値段になるのかな?)

調 絹、糸、綿、布、鉄、塩、海産物
   この調が朝廷の主要な財源

出挙(すいこ) 春夏の年2回、農民に種籾を貸し出し、
       秋の収穫時に5割程度の利息をつけて返還
       させる。これは貧しい農民は種籾を持って
       いないので助かった。(で、5割の利息と
       いっても、うまくいけば何十倍にも籾は
       増えてるんだろうし)
       しかし、734年頃から財源として当てにされ、
       後には強制的に貸し付けて、正規の税として
       組み込まれた。
       (なんかバブル期の銀行が無理矢理融資を
        押しつけて来た、という話を思い出すな・・・)


737(天平9) 天然痘流行
        これをきっかけとして
741(天平13) 聖武天皇が国分寺、国分尼寺を作ることを命じる。
743(天平15) 大仏造立の決定。
        この財源として「墾田永年私財の法」
        1時的に税収がアップしたが、豪族の
        私田開発が進み、朝廷の財源が減り、
        豪族の力が増す結果に。
        また災害や飢饉などに備えて税の一部を
        蓄えておいた「不動穀」を建設費用に回す。
       (つまり福祉財源を箱物を作るために転用してしまった・・・)
        これらで国家財政が破綻していった。




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2016年09月30日のつぶやき


















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