おはようございます。
天気予報は曇 。
予想最高気温は30℃。
曇りなのに30℃いくんだ・・・
・ 第二百六段
徳大寺右大臣殿、檢非違使の別當のとき、中門にて使廳の評定行はれけるほどに、官人 章兼が牛はなれて、廳のうちへ入りて、大理の座の濱床の上にのぼりて、にれ うち噛みて臥したりけり。重き怪異なりとて、牛を陰陽師のもとへ遣すべきよし、おのおの申しけるを、父の相國聞きたまひて、「牛に分別なし、足あらば、いづくへかのぼらざらん。わう弱(おうじゃく)の官人、たまたま出仕の微牛をとらるべきやうなし」とて、牛をば主にかへして、臥したりける疊をばかへられにけり。あへて凶事なかりけるとなん。
「怪しみを見て怪しまざる時は、怪しみかへりて破る」といへり。
なるほど。会議中に逃げ出した牛が長官の部屋に入っちゃった、と。で下級役人さんは不吉だから牛を陰陽師に見せろと行ったけど、えらいさん(長官のお父ちゃん)が「そんなもん、逃げた牛はどこでも行くがな。牛をよそにやって牛車の運転手を困らせたらあかん」と言ってあげた、という話。
最後の
「怪しみを見て怪しまざる時は、怪しみかへりて破る」
は、「現代語訳朗読つき」を読むと、
「怪しいことを見て怪しまない時は、怪しいことはかえって成り立たなくなる」
ってことだけど、「かえって」なのかなあ・・・