おはようございます。
天気予報は晴れ時々曇り。
予想最高気温は19℃。
昨日よりは低く出てるけど、まあ暖かいだろうな。
・ 第百十二段
明日は遠國へ赴くべしと聞かん人に、心しづかになすべからむわざをば、人 言ひかけてむや。俄の大事をも營み、切(せち)に歎くこともある人は、他の事を聞き入れず、人の愁い・喜びをも問はず。問はずとて、などやと恨むる人もなし。されば年もやうやうたけ、病にもまつはれ、況んや世をも遁れたらん人、亦これに同じかるべし。
人間の儀式、いづれの事か去り難からぬ。世俗の默し難きに從ひて、これを必ずとせば、願ひも多く、身も苦しく、心の暇もなく、一生は雜事の小節にさへられて、空しく暮れなん。日暮れ、道遠し、吾が生(しゃう)既に蹉だ(さだ、「だ」は足偏に它)たり、諸縁を放下(ほうげ)すべき時なり。信をも守らじ、禮儀をも思はじ。この心を持たざらん人は、物狂ひともいへ。現(うつう)なし、情なしとも思へ。譏(そし)るとも苦しまじ。譽むとも聞きいれじ。
へえ。
「日暮れ、道遠し」
ってここが出典なのか・・・と思って検索をかけてみたら出典は「史記」だって。
でも、この「史記」のエピソードがなぜ「日暮れて道遠し」になるのか、いまひとつ理解できないけど・・・
「信をも守らじ、
禮儀をも思はじ。
この心を持たざらん人は、
物狂ひともいへ。
現(うつう)なし、
情なしとも思へ。
譏(そし)るとも苦しまじ。」
は、ふむふむと読んでいたけど、
「譽むとも聞きいれじ。」
これはなるほどなあ、やな。
ほめられることさえ頭に入らないというか、他人からほめられることもどーでもいい、というか耳に入らない、ということなんだろうな。