山口正洋さんはぐっちーさんというペンネーム(?)でAERAのコラムを書いておられるのを愛読していました。
他の経済評論家と書いてある内容が違うことが多いので、面白いなあ、と思っていました。
最近、テレビなどで「日本バンザイ」みたいな番組が多いっていう話もよく聞きますが、そういう意味での「日本バンザイ」という内容ではなさそうです。(って、お前、読んだんだろ、って話なんですが、経済とかではやっぱりわからないことが多いので)
友人ジェームス氏のエピソード
ワシントン州シアトルで回転寿司店を経営。日本だと、責任者が「そろそろあのネタは4回も回ったから撤去、あれは2回だからまだOK」とか判断して対応するが、アメリカだとそんな人材がいない。で、皿の回った回数を判別するシステム作りの相談をマイクロソフトにしに行った。「簡単」と言われたけれど、製造してくれる所が無い。日本で製造してくれる所を探したら「日本での独占販売権をくれるなら」という条件で作ってくれる所が見つかった。
インターネットの高速通信網の整備は米よりはるかに進んでいる
インターネットの接続スピードの世界ベスト10に日本の都市が並ぶ
(これ、日本は遅れているのかと思っていた・・・まあ考えたら、私のそのあたりの知識は1995年あたり、阪神淡路大震災の頃で止まってるもんな・・・)
人的資本 例「時間を守る」定時出社は世界では当たり前ではない
社会関係資本 例・家庭内で愛情をもって育てられる
・友人関係(同窓生同士のつながり)
・様々なコミュニティ
・家族的会社経営
生産資本 例・電車は時刻通り来るのが当たり前
・塾など子どもひとりで行くことも多い(安全)
昭和は本当に良かったか?→良くなかった
・痰はそこいらに吐きまくり
・(私が小さな頃、立ち小便は当たり前にそこらへんでされてたよな)
・最近の若者はマナーが・・・とか言われても、昔の若者・大人はひどかった
日本での医療費の安さ、アクセスのしやすさ
米での医療費の高さ
(中国での医療へのアクセスの難しさは最近井上純一さんが書いてたな)
伝承
サントリーでもニッカでも竹鶴さん(マッサン)がウィスキーを作り、味を決定したが、それがチームで伝承されている
お茶・歌舞伎などではテキストは存在せず伝承されている
(確かに決定版としてのテキストはなく、稽古によって伝承されるんやろな)
日本国債の利回りは低い(つまり価格上昇。安心と投資家に見られている)
増税しなければならないほど財政が悪ければ、日銀が事実上借金をする金融緩和もできません。この論理的矛盾に気がつかねばなりません。「減税はできないが金融緩和はできる」というのは笑止千万で経済理論では有り得ない話です。
いまの状況でやるべきことは本当は減税なのですが、財務省は「減税して個人に渡してもロクな使い方はしないだろうから、それなら銀行に渡しておいたほうがマシだろう」と国民を馬鹿にしているわけです。
(国民を馬鹿にしているかどうかは別にして、銀行にお金を渡そうとしているのは確か。しかし、結局投資先がなくてお金が回らない、という事態にはなってるのじゃないかな?)
2013年4月4日以降に国債の売買についてサーキットブレーカーが二度発動。
これは日銀が銀行手持ちの国債を買いに出るとわかったので、流動性危機(品物が少なくなっていつでも自由に売り買いできない状態になるのではないか、と心配した)が発生したため。
日銀は通貨価値を守るのが仕事。
景気回復は政府の仕事。
しかし、黒田さんもバーナンキさんと後継のイエレンさんも、そっちに手を出しちゃった。これは「壮大な実験」でどうなるかはわからない。
ぐっちーさんの意見では1ドル100円くらいが心地よく、80円から120円の範囲で動くのは、そんなもん。
長期的な動向は読めても、短期的な動向はプロでも読めるもんじゃない。
(これって地震予知と似てるな。短期的なことはわからない)
通貨高で破綻した国は無い。
破綻した国はまず通貨安になる。
デフレで破綻した国は無い。
インフレで破綻した国はある。
でも、日本最強といいつつ、日本の弱点や、アメリカの強さもちゃんと書いてはります。
なお、グッチーさんは、オガール紫波というショッピングモールとかいろいろ複合した地域おこしの試みに深くコミットしてはりますね。
確かに、適当なことを言ってお金だけとっていくコンサルタントとは違うようです。