※このブログに書いていることは、私の関わりある法人の意見ではなく、
 あくまでも、私個人の意見です。

2016年04月30日

4月30日(土曜日) あだなる契りをかこち(徒然草)



 おはようございます。

 昨夜は寒かったですが、今日の昼を相当暖かくなりそう。
 天気予報では晴れ。
 予想最高気温は20℃。



・ 第百三十七段

 花は盛りに、月は隈なきをのみ見るものかは。雨にむかひて月を戀ひ、たれこめて春のゆくへ知らぬも、なほあはれに情ふかし。咲きぬべきほどの梢、散りしをれたる庭などこそ見どころおほけれ。歌の詞書(ことばがき)にも、「花見に罷りけるに、はやく散り過ぎにければ」とも、「さはることありて罷らで」なども書けるは、「花を見て」といへるに劣れる事かは。花の散り、月の傾くを慕ふ習ひはさる事なれど、殊に頑なる人ぞ、「この枝かの枝散りにけり。今は見所なし」などはいふめる。

 萬の事も、始め終りこそをかしけれ。男女の情(なさけ)も、偏に逢ひ見るをばいふものかは。逢はでやみにし憂さを思ひ、あだなる契りをかこち、長き夜をひとり明し、遠き雲居を思ひやり、淺茅が宿に昔を忍ぶこそ、色好むとはいはめ。


 いよいよ「徒然草」の下に入る。
 だからなのか、この第137段、気合いが入ってて長いこと、長いこと。
 最初の2段落の引用。

 これはまあカンニングしなくても何となくわかる。
 満月がくっきり見えるのだけがいいってわけじゃないよ。雨(曇り?)空の月とか霞のかかった月とか・・・(書いてないけど、三日月にしろ、上弦の月にしろ。

 男女の仲だってそうだよね、という話。

「あだなる契りをかこち」

はどういう意味になるかな。「あだなり」を調べたら、いきなり正解が載ってた・・・
しかし「はかない約束を恨み嘆き」か・・・ひょっとして「よくないセックス(例えば、そこに至る過程がよくない、とか)を恨み嘆き」になるのかと思ったのだが・・・


古文辞書 - Weblio古語辞典古語辞典
あだ・なり 【徒なり】形容動詞ナリ活用
   @はかない。もろい。
    出典徒然草 一三七
    「会はでやみにし憂(う)さを思ひ、あだなる契りをかこち」
     [訳] 会わないで終わってしまったつらさを思い、はかない約束を恨み嘆き。
   A誠実でない。浮気だ。
   B疎略だ。
   C無駄だ。無用だ。

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2016年04月29日のつぶやき






























































































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2016年04月29日

4月29日(金曜日) ゆかしきところなし(徒然草)



 おはようございます。

 今日は祝日。昭和の日。

 天気予報は晴れ時々曇り。
 予想最高気温は17℃。
 わおっ・・・昨日より5℃も低い。
 なんか寒いと思ったはずや。



・ 第百三十六段

 醫師篤成(あつしげ)、故法皇の御前に候ひて、供御の參りけるに、「今參り侍る供御のいろいろを、文字も功能(くのう)も尋ね下されて、そらに申しはべらば、本草に御覽じあはせられ侍れかし。一つも申し誤り侍らじ」と申しける時しも、六條故 内府(だいふ)まゐり給ひて、「有房ついでに物習ひ侍らん」とて、「まづ、『しほ』といふ文字は、いづれの偏にか侍らむ」と問はれたりけるに、「土偏(どへん)に候」と申したりければ、「才のほど既に現はれにたり。今はさばかりにて候へ。ゆかしきところなし」と申されけるに、とよみになりて、罷り出でにけり。


 自分で読んだだけではさっぱり意味がわからない。
 下の記事を参考にして、まず六條故 内府と有房が同一人物であることがわかった。
「ゆかしき」が「奥ゆかしい」とかが連想されて何か「いい価値の形容詞」と思ったら違ってた。この場合は「知りたい」「聞きたい」になるんだな。

 結局、「私、ものすごくよく知ってますねん」と言う人に「もうこれ以上聞きたくないわ」ということで、一般の人とオタクとの会話の例と考えればよく理解できる。

「原文『徒然草』全巻」によると、この第136段までが「徒然草 上」で、第137段から「徒然草 下」になるみたいやね。


古文辞書 - Weblio古語辞典古語辞典
ゆか・し  形容詞シク活用
   @見たい。聞きたい。知りたい。
   A心が引かれる。慕わしい。懐かしい。





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2016年04月28日のつぶやき
































































































































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2016年04月28日

4月28日(木曜日) もとより、深き道は知り侍らず(徒然草)



 おはようございます。

 天気予報は雨時々曇り。
 予想最高気温は22℃。
 もう、上半身は下着にカッターシャツのみになってます。



・ 第百三十五段

 資季大納言入道とかや聞えける人、具氏(ともうぢ)宰相中將に逢ひて、「わぬしの問はれむ程の事、何事なりとも答へ申さざらむや」とい言はれければ、具氏、「いかゞ侍らむ」と申されけるを、「さらば、あらがひ給へ」といはれて、「はかばかしき事は、片端もまねび知り侍らねば、尋ね申すまでもなし。何となきそゞろごとの中に、覺束なき事をこそ問ひ奉らめ」と申されけり。「まして、こゝもとの淺きことは、何事なりともあきらめ申さん」といはれければ、近習の人々、女房なども、「興あるあらがひなり。同じくは、御前にて爭はるべし。負けたらん人は、供御(ぐご)をまうけらるべし」と定めて、御前にて召し合せられたりけるに、具氏、「幼くより聞きならひ侍れど、その心知らぬこと侍り。『馬のきつりやう、きつにのをか、なかくぼれいりぐれんどう』と申すことは、いかなる心にかはべらむ。承らむ」と申されけるに、大納言入道、はたとつまりて、「これは、そゞろごとなれば、云ふにも足らず」といはれけるを、「もとより、深き道は知り侍らず。そゞろ言を尋ね奉らむと、定め申しつ」と申されければ、大納言入道負けになりて、所課いかめしくせられたりけるとぞ。

 内容は
資季(すけすえ)「何でも聞いてこんかい。全部答えたるぞ」
具氏(ともうじ)「じゃあこれ」
資季(すけすえ)「つまらなさすぎて答えられない」
具氏(ともうじ)「もともと深遠な話なんか知らんし」

ということやな。
ところで

『馬のきつりやう、きつにのをか、なかくぼれいりぐれんどう』

は、当時の資季を答えられなかったのだけど、多くの学者が考えて、でも正答が確定しておらず、諸説ある、という状態だそうな。
 こちらでも考察してはる人がいる。




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