おはようございます。
天気予報は曇り時々晴れ。
予想最高気温は11℃。
ありゃ?だいぶ下がってきたじゃん・・・・
・ 第百一段
ある人、任大臣の節會の内辨を勤められけるに、内記のもちたる宣命を取らずして、堂上せられにけり。きはまりなき失禮(しちらい)なれども、立ち帰り取るべきにもあらず、思ひ煩はれけるに、六位の外記(げき)康綱、衣被(きぬかづ)の女房をかたらひて、かの宣命をもたせて、忍びやかに奉らせけり。いみじかりけり。
節会(群臣のお食事会)のしきりを任された人が、大事な天皇の命令書を持たずに会場に行っちゃって、後で六位(ってことはかなり身分が低い?)の康綱や女房達のおかげで手に入って、良かったね、と。
節会(せちえ)とは、日本の宮廷で節日(祝の日)などに天皇のもとに群臣を集めて行われた公式行事。饗宴を伴う。
即位や朝賀などの節会の際、承明門内で諸事を取り計らった公卿。
宣命(せんみょう)とは、天皇の命令を漢字だけの和文体で記した文書であり、漢文体の詔勅に対していう。この文体を宣命体(-たい)、その表記法を宣命書(-がき)、また宣命を読み上げる使者を宣命使(-し)、宣命を記す紙を宣命紙(-し)という。宣命体は、漢字仮名交じり文の源泉となった文体で、かなの発達史上、大変重要な文書である。