2006年4月から鴻上さんはNHKのBS放送(私の家で見ることができない。お金無いから・・・(泣))で「cool japan」という番組をやっておられて、そこでわかったことをまとめられた本。
以前書いた「2009年のクールなものランキング」から後の部分の読書メモ
時刻を守るか守らないか
(仕事はどうなんだろう?特にパーティーの時刻など)
日本人 7時に始まると言ったら7時に来る。
ただしこれには日本の交通機関が時刻通りに来る、
ということも大きい。
(日本でも博多→沖縄と南に行けば行くほど遅れるが。
「博多時間」「沖縄時間」)
欧米人 大体30分から2時間遅れてくる
理由・一番最初に来る人になりたくない。
暇で焦ってる人に思われるから。
なおその中でもスペイン人は3時間遅れることも。
だいたいスペインの7時のニュースが7時2分とか
3分に始まることもよくある。
日本人はストレスを忘れようとする。
外国人はストレスの原因を解決しようとする。
わび・さびの意味を知っているのは外国人。
(確かに私も、説明しろと言われてもよう説明せんなあ・・・)
社会とつきあうか、家庭とつきあうか
番組で、「定年」を取り上げ、60歳を過ぎた日本人(特におじさんだと思う)が社会奉仕活動に生き甲斐を見つけている姿を見たオランダ人が爆笑し、鴻上さんは本気でムッとしたそう。(確かに笑われたら私もムッとすると思う)しかし彼が口を開いて
「だって社会とつきあう前に、自分の家庭とつきあうべきでしょう。社会から必要とされる人間になる前に、家族から必要とされる人間にならないと」
とあっけらかんと言ったそう。鴻上さんも書いてはるけど、多くの日本人男性が「あいたたた」と呻いたと思うよ。
オランダ人だけじゃなくて、多くの外国人がそう言ったって。
「世間」と「社会」
「世間」のルール
1.長幼の序(年齢を過剰に気にする)
2.共通の時間意識
3.贈与・互酬の関係(お中元・お歳暮・引っ越し挨拶)
4.差別的で排他的
5.神秘性(しきたり・伝統)
「社会」
これは明確なルールのもととか交渉とかで成立するのかな?
確かに身内(世間としての関係)にはすごく優しいけど、それ以外の人には冷淡と思える行動をとることは多いかも
ピクトグラム(絵文字)は日本発
1964年東京オリンピックの時に勝見勝氏主導で
デザイナーが集まり、作った。
有名なのは非常口のピクトグラム。
そして勝見氏の呼びかけに応じてデザイナーが
著作権を放棄した。だから訴訟合戦が起こらない。
Wikipedia ピクトグラム
「川の字に寝る」
アジア系は多い。(ってか本にも書いてもあるけど、日本の場合、家が狭い、ってのが大元の理由じゃないか・・・)
西欧系はたぶん本音として「夜の営み」ができないから別室で
「父親と娘が一緒に風呂」
これは日本以外では大ブーイングだそう・・・
この本を出されたきっかけは、「世界の不寛容」と「無気力肯定ビジネス」(「今のままでいい」「がんばらなくていいんだよ」「ありのままの自分を愛する」というようなタイトルの本と周辺の展開)への問題意識があったことを、あとがきで書いてはります。(あと、無条件で「日本は素晴らしい」という人への問題意識もあるんじゃないかな)
「ありのままの自分を愛する」ってのは、実は「そうでもあり」「そうでもなし」なんだよね。
このあたりは「アナと雪の女王」によく描かれていたけど。
あと、私がいつも言っている「虐待でも放置でもない第3の道を」みたいな言い方にも通じる。
で、実はたいていの方には「あるかなきかのか細い道」みたいに思われるかもしれないけれど、考え方に慣れてくると結構しっかり太い道として見えてくると思うのだけど。