おはようございます。
青空と雲の塩梅・・・晴れかな?
今日は三宮で研修。
アヴェ・マリア
三好達治
鏡に映る、この新しい夏帽子。林に蝉が啼いてゐる。私は椅子に腰を下ろす。私の靴は新しい。海が私を待つてゐる。
私は汽車に乗るだらう、夜が来たら。
私は山を越えるだらう、夜が明けたら。
私は何を見るだらう。
そして私は、何を思ふだらう。
ほんとに私は、どこへ行くのだらう。
窓に咲いたダーリア。窓から入つて来る蝶。私の眺めてゐる雲、高い雲。
雲は風に送られ
私は季節に送られ、
私は犬を呼ぶ。私は口笛を吹いて、樹影に睡つてゐる犬を呼ぶ。私は犬の手を握る。ジャッキーよ、ブブルよ。――まあこんなに、蝉はどこにも啼いてゐる。
私は急いで十字を切る、
落葉の積つた胸の、小径の奥に。
アヴェ・マリア、マリアさま、
夜が来たら私は汽車に乗るのです、
私はどこへ行くのでせう。
私のハンカチは新しい。
それに私の涙はもう古い。
――もう一度会ふ日はないか。
――もう一度会ふ日はないだらう。
そして旅に出れば、知らない人ばかりを見、知らない海の音を聞くだらう。そしてもう誰にも会はないだらう。
最近は三好達治の詩につっこみばっかり入れてて、「うんなら転載すんなよ」な話やなあ、と。
ここいいじゃん、ってのを見つけないとなあ・・・
なんとなく言葉は頭の中でころがしたいのがおおい。
ここちいいと言ったらいいのかな。
内容はベタな自分探しやなあ・・・(いや、これはつっこみではなく、年齢相応だとは思う。少なくとも現代なら。当時でもたくさんおられたのかな?)