承前
縮小都市の挑戦 矢作弘著 序章「縮小都市の時代」第1章 甦るデトロイト(縮小都市の挑戦 矢作弘著)第2章 トリノを再位置化する(縮小都市の挑戦 矢作弘著)第3章 人口減少と高齢化の最先端を走る日本
「限界自治体」「限界集落」
大野晃旭川大学教授(社会学)の作った言葉
冬の豪雪地帯にある限界集落で
訪問者「これはたいへんだ」
住んでる人「毎年のことだし」
まあそれでも雪かきをする人手がなくなるとか、いろいろあるだろうな。
大野にならって
「限界都市」「限界自治体」
神戸新聞ではうちの近所の
明舞団地もよく取り上げられる。
住んでる人が高齢者ばかりになり、かつ空き室が多くなる。
昔にできたショッピングセンター(小売店が入っている)は閉まった店も多い。
大学生に住んでもらおうという取り組みなどが報道されてる。
「日本の市区町村別将来推計人口」国立社会保障・人口問題研究所2008,2013年推計
人口の40%以上が高齢者になる都市
2010 4都市
2035 195都市
2040 279都市
人口減少のスピードが早くなる
人口密度が下がる
相互扶助の余裕が無くなる
祭りなどの維持困難
都市の財政力も下がり、相互扶助を代替する余裕も無くなる
基本的な社会資本の維持管理/更新投資がままならなくなる
広域連合と定住自立圏構想
時代の流れとしては
広域連合→定住自立圏→広域連合と・・・
しかし財源の保障なくいわゆる平成の大合併の形の広域連合へと
(ひょっとして大阪都構想ってのもこのひとつの変形になるのかな?)
著者は、連合を作る自治体は人口によらず同数の代表権を、と主張してはる。
「競争社会を超えて」アルフィ・コーン
「競争すると生産性が向上する」と信じられている状況も、勝ち組が生産的になれたことを意味しているに過ぎず、全体とし競争がほかの仕組みに比べて生産的である、という一般解にはならない。なるほど、原因と結果が違うってか。
いやしかし、生産性が高い者がたまたま競争で勝ち残る、であってもなあ・・・まあ「競争」以外の仕組みが必要??
ジェーン・ジェイコブズ
「都市の多様性」
20世紀後半のドイツ
「中心地システム論」
上位中心都市
先端的総合病院
総合大学
総合百貨店
中位中心都市
通常の外科手術をこなせる総合病院
単科大学・専門学校
小売店
下位中心都市(?都市と言える?)
で、現在は郊外(中位や下位の都市)に大型ショッピングモールができ、そちらに顧客が流れ、車を持たない高齢者などは買い物難民化する。(上位ならそれなりに交通インフラが周辺からもある、ということか)
2006 福島県商業まちづくり推進条例
京都北部の福知山市への提言
富山市(コンパクトシティを提唱)の今後
しかしなあ・・・この手の本や記事を読んでいて、まちづくりについても、たまたまうまくいった所に後付けで理屈をつけてる感じはする。
またここに例として出てきた千葉の亀田総合病院は郊外に大ショッピングモールができてるみたいなもんじゃないのかな?
あと「連携」とか「協働」とか言葉は美しいのだけど、う〜〜む。
また「多様性」と郊外の大規模ショッピングモールはどう違うのだろう・・・
人をひきつけることができる、というのはそれだけ努力している結果とも見える。
で、その近所にコバンザメみたいにいろんな店が出店して賑わえば、それはそれでいいような気もする。
まあ
「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」
ではあるけれど。
これは『剣談』松浦清(まつら きよし)の剣術書の中の言葉だって。
松浦は、江戸時代中・後期の大名。肥前国平戸藩の第9代藩主。
野村克也が引用して有名に。
で、結局は「やる」と思った人が「やり始める」
そしてそこにフォローする人が出てくる。
それがたまたまうまくいった時に広がっていく、みたいなことかなあ・・・
posted by kingstone at 20:28|
Comment(0)
|
TrackBack(0)
|
本・記事・番組など
|

|