おはようございます。
小雨です。
ほんのポツポツなんですが。
ただいじめられていたわけじゃないですよ
(「タッチ」あだち充著 少年サンデーコミックス〈ワイド版〉第8巻 P413)
3回線。試合の相手は佐田商業。相手ピッチャーは明青高校にいて、上杉達也にあこがれて野球部に入っていたこともある吉田剛。上杉にあこがれていたのだけどもう既に自分は上杉を超えたと思っていて叩きつぶそうとしに来ている。確かに6回までパーフェクトに押さえられている。
7回の攻撃が始まる前の柏葉英二郎と上杉達也との会話。
達「ちゃんとみていてくださいよ。(しかし、英二郎の目が見えなくなってきてる描写は何度も出てきている)」
英「そうか、せっかくの完全試合(パーフェクト)だったな。」
達「監督としてもっと自信をもったらどうですか。」
英「なに?」
達「おれたちは、この何か月間ただいじめられていたわけじゃないですよ」
校内合宿をして、猛練習をしたわけだけど、それは明らかに英二郎の「兄へ」「野球部へ」「その他何者かへ」の復讐心からでした。しかし、生徒たちはけなげにも「おれたちのためを思ってのことなんだ」なんて考え、くらいついてくる生徒もいたわけです。やめていった生徒もいますが。
で、「やらされる」のじゃなく「自ら選び取ってやる」練習をしていた者もいたはず。
結局、7回以降でコールド勝ちをします。
しかし、校内合宿で猛練習というとちばあきおさんの「キャプテン」や「プレイボール」を思い出します。これは「頑張る、頑張る、頑張る」で読んでいてとても苦しくなってくるところがあります。
ちばあきおさんのWikipediaを読むと「ひたむきで健全な少年達を明朗に描いた」とありますが、本当に苦しい。
そしてちばさんは自殺してしまいます。
そういう点で「タッチ」のほうは時に気合いが抜けてて楽に読めます。