私の関わりのある法人
ksbutton.png omemebuttan.png sowerbuttan.png
※このブログに書いていることは、私の関わりある法人の意見ではなく、
 あくまでも、私個人の意見です。

2015年03月29日

スペシャリストはスペシャリストらしく、ジェネラリストはジェネラリストらしく

 私は2012年の9月頃から少しずつソワサポートに通い始めました。(正確にはNPO法人播磨発達支援ネットSOWERという名前だったのだけど、それはまあ、どうでもいい話で・・・)

 それまで、私は主として知的障害もある肢体不自由児とか、知的障害の重い自閉症児とかのつきあいが多く、知的に軽いタイプの自閉症スペクトラムやADHDのお子さんとはあまりおつきあいがありませんでした。もちろん無かったわけではなく、「この子はそうだな」というお子さんもいたし、また知らずにつきあってたお子さんも多かったとは思います。

 しかしソワサポートでは、少なくとも行き始めた頃は、知的に重いタイプのお子さんは少なく、ははあこれは周囲の人にわかりにくいよなあ、というお子さんとつきあうことが多くなりました。それはもともとソワサポートの前身が障害のあるお子さんに限定しない「モンテッソーリ教室」であったり「学習塾」であったりした影響も強いかもしれません。

 2012年10月からソワサポートでは、児童発達支援と放課後等デイサービスを始めました。

 だんだん体制も整い、記録ファイルや個人ファイルが整備され、外部でとられた発達検査の記録なども持ってきて頂ける方には持って来ていただき、綴じ込めるようになりました。

 私は1997年頃からTEACCHやPECSを学び、またその頃の一緒に学んだ仲間であるハルヤンネさんが2004年におめめどうを起業したりした中で(しかし2005年〜2007年という頃は私はうつ状態で、ほとんどネタキリになってしまうのだけど・・・)常に「視覚支援がちゃんとされていない」ということに腹立たしさを感じていました。

 しかし少なくとも2014年以降見たそれぞれのお子さんの発達検査の所見欄を見てみると、ほぼすべて「見てわかるものがあるといい」ということが書かれていました。

 おい、ちゃんと書かれてるやん・・・

 なお、私が勉強を始めた1997年頃と言えば、私の周囲でもまだまだ「自閉症と言ってはいけない」という時代で、医師が親御さんに対してはもちろん、専門家が教師にそう言い、教師間でも「あの子は自閉症かな」とか言えば叱られるという・・・そんな時代でした。

 しかし、2014年以降見た診断書には「広汎性発達障害」であるとか「自閉症」であるとか、これは、かなり書かれています。つまりお医者様はちゃんと仕事をしている。(まあ・・・学習障害も結構多いってのはちょっとなあ、ですが)

 そして診断を下す前の発達検査の所見欄には「見てわかるもの(つまり視覚支援)が大切」と書かれている・・・

 しかし、家庭でも学校園でも視覚支援がされてなくて、トラブルが起こっていること多いのですよね・・・

 つまり発達検査をする心理士さんと、診断を下すお医者様はちゃんとスペシャリストとしての仕事をしている。

 ただ、そこから親御さんに、どうすりゃいいか伝えることがされていない。
 しかし、それはお医者様や発達検査をする心理士さんの仕事ではないのではないか。
 ちゃんと診断し、所見も書いて下さってるのだから。
 そこから後は実践家(教師であったり、保育士であったり、児童デイのスタッフであったり)の仕事じゃん。

お医者様や検査者と実践者の関係

 でね、学校や家庭でトラブルが起こる。そして親御さんが悩んでソワサポートに相談をかけてくる。そういう時、浅原さん(社長)や私が面談を担当します。

 で、実のところソワサポートでだってトラブルが起こっていないわけではない。しかし構造化や視覚支援をはじめあの手この手で解決してるわけ。特に私はいつもA4クリップボードを持ち歩いていて、それにさささっと書いて見せることで解決することも多いし、ちょっとこじれてそうな場合は、おめめどうのコミュメモを利用して解決したりね。(決して心理療法を用いて解決しているわけじゃない)

 で、その実例(実際にそのお子さんに使ったのをとってある)をお見せすると、親御さん、決まって
「こんなやり方初めて聞いた」
とおっしゃるわけ。

 でもそんなわけはなくて、啓発の講演会などで「見て分かるもの」の利用などは聞いてると思う。しかし目の前の自分のお子さんとは結びつかないのよね。そこを具体的に伝えてあげる人がいなかったり、実践できる人(例えば教師とか、保育士とか、児童発達支援や放課後等デイサービスのスタッフとか)がいなかったりするわけ。そら親御さん、わからんわあ・・・

(注・特別支援教育担当になってる教師とか、保育士とか、スタッフとかは仕事でやってんだから、「わからんわあ」ではすまないっすよ。でソワサポートではスタッフのみなさんにわかって頂くために私を雇って下さったわけね。学校とか公的機関なら当然もっとお金があるだろうし、そういう役の人がいるはずだよなあ・・・)

 でね、教師とか保育士とかスタッフとかはジェネラリストになるべきだと思う。
 ひとつひとつのカテゴリの知識・技術は低いけど、まんべんなく知っている。
 
過去の記事1(TEACCHの5日間セミナーにて)
本当のTEACCH 内山登紀夫著 (T入門編 TEACCHプログラム入門)

 でね、ST(言語聴覚士)・OT(作業療法士)・心理士などはスペシャリストに徹して欲しいのだけど・・・

 なんかねえ・・・そりゃたいへんだと思うよ・・・

 親御さんがお子さんを連れてくるわけね。
 あんまりお子さんから最初に「あそこ行きたい」と言って自ら行く、という例は聞かない・・・

 でSTさんの場合、明らかに親御さんは「音声言語の獲得」を希望されて来ている。
 しかし自閉症スペクトラムのお子さんの場合は、それよりもそもそもコミュニケーションというものがわかってなかったり、音声の単語をいくら覚えても、それをコミュニケーション手段として使えなかったりするわけじゃない。

 もちろんコミュニケーション・セラピストとしての動きをしてはるSTさんもいることは知っている。
 しかし、親御さんに「あなたのご希望は誤解です」ということをきっちり言えるのも専門家の力量だと思うのだけど。

 また最近、ソーシャル・スキル・トレーニングをしているSTさんもいる、との話を聞きました。
 ソーシャル・スキル・トレーニング??
 ソーシャル・スキルを身につけるのに、STの部屋でやるの??
 基本的にソーシャル・スキルは社会の現場で身につけていくもんじゃないのかな??

 いや、親御さんの要望に応えようとしてはるのはわかるのだけど・・・


 OTさんは・・・まあ上肢や姿勢の巧緻性を高めて生活をしやすくするのがお仕事だと思うのだけど、感覚統合が入ってきてるからそっち方面で関わることも多いと思う。でも・・・何を目指しているのかはきっちり親御さんに伝えてあげて欲しい。(まさか「治る」なんて言わないよね?)

 もちろん「楽しみの場」としていろんな場があっていいのは確かだけどね。


 
 医療の心理士さん。
 たぶん臨床心理士さんだと思うのだけど・・・
 あるお子さん、週1回の箱庭を中心とした遊戯療法を延々と何年も続け、で学校での学習がついていくのがむつかしいとなるとそのセッションの時間に教科学習もして下さってるとか・・・

 いや、この場合、そのお子さんが「あそこは楽しいから行きたい」と言ってる可能性はある。
 そりゃ箱庭でのコミュニケーション、遊戯療法、楽しいもん。
 で、親御さんも期待を持って連れていく。
 もちろん教科学習を利用して心理療法するイメージも私にはわく。
 しかし、「自閉症」のお子さんに何年も医療としての遊戯療法と箱庭を続ける??
 教科学習を続ける??

 教科学習は別の場があるでしょう。(ってか無いなら学校とか、塾とか、場合によっては児童デイとか、連絡をする、っていう手もある・・・で、連絡してみたら実は・・・ってこともよくあるだろうけど、外部には連絡しないやろな・・・)

 当然、その時間は他の心理療法を受けたい人は受けられないわけよ。
 また実は親御さんこそが心理療法による積極的傾聴や共感的理解を必要としているのかもしれない。
 お子さんではなく、親御さんのためのカウンセリングが必要なのかも。
 そのあたり、専門家ならちゃんと見てあげてほしい。

私は積極的傾聴などしない、という話

 
 もちろん、親御さん、いろんな人に共感を求めてはると思う。また夢を見たいだろうと思う。しかし、「そのために必要な場は、ここじゃなく、別の場ですよ」と言ってあげられるのも専門家(スペシャリスト)の役割じゃないかな。で、その場を紹介するとか、情報を教えてあげる。

 また場合によっては「その夢はちょっと違うと思いますよ」「こんな夢(現実)を見ることだってできるんですよ」ということも教えてあげることが必要だろうし。

 そうじゃなきゃ、専門家の時間がどんどん削られていってしまい、必要なサービスを受けられるはずのお子さんが受けられないことになるじゃない。


 まあ、そこをコーディネートしていくのが相談支援の仕事になるのかもしれないなあ、とは思うのだけどね。

 で「医療モデル」から「生活モデル」に移行していくようにしていかないとなあ。

 で、そうしつついろんな資源開発・資源開拓をやっていかないと、ほんとスペシャリストはスペシャリストらしく、ジェネラリストはジェネラリストらしくたって、そうはいかない、という話にはなる。

仕事が早い人・実は仕事が雑!

 カテゴリを「相談支援」にしましたが・・・

 こんな記事を見つけました。

実は仕事が雑!?仕事が早い人・デキる人に共通する5つの意外な特徴

 私が、仕事がデキてるかどうかは置いといて・・・


 私、昔はめちゃくちゃ「仕事が遅い」人だったのよね。
 もうああでもないこうでもないと考えこんでしまい、手を動かせなくて・・・
 で、確かに丁寧ではあったけど、でもミスはそれなりに多かったと思う。

 今は、早さだけはなんか周囲を見てるとめちゃめちゃ早いようです。

 ただし「目の前にある仕事」だけですけど・・・
 例えば私が相談支援で作る「支援計画案」や「計画」にも関連してくるから、各事業所の方が「私の書いた『個別の支援計画』見といてご意見下さい」と書類を渡されることもあります。でもカバンの中に入れたが最後、全然見ない。でも「今見て下さい」と言われて渡されたらすぐに見て、直す文も割とすらすら出てくる。


1. 実は仕事が雑

 めちゃ雑です。

 相談支援の「支援計画案」でもミスが頻発・・・例えば目標などを書くページで「1週間に1度」となってる件が、週間計画表で「1週間に2度」になってたり・・・
 あるいはうちの事務段階で、「ここ間違ってますよ」と指摘されたり・・・
 私は「はい。ありがとうございます」と言ってすぐ訂正。
 そうとうたくさん書き直さないといけないところがある場合もあったりします。
 でも、なんか「早くして下さってありがとうございます」と感謝されること多いです。

 また子どもたちのための様々な視覚支援を作る時、私は「きたない字」「雑な絵」でさっさっさと描いてしまいます。ソワサポートのデザイナーとかは「ギャーっ!やめて!!」とか叫んでますが、あとできれいなのを作ってくれます。

 とにかく「今、ここ」で子どもが困ってれば、それをすぐに解消するようにしてるわけね。
 で、みなさんに「私はプロトタイプを作るから、みなさんで美しいものを作ってね」とお願いしています。


2. 距離感が絶妙

 これはどうだろうかな??
 私は、過去、いろんな「えらいさん」との人間関係をしくじってきてるとは思うけど・・・
 ソワサポートでは楽しく過ごさせてもらってます。
 浅原さん(社長)にはタメ口をきくこともあるし、敬語を使うこともある。
 それは最初、請け負い、のつもりでもあったし、
「指揮命令系統には入らない」
「(そちらが辞めさせたくなれば)いつでも辞める」
と宣言して働き出した、ってのもある。
 あと、生まれ育ちがごっつい近所だとわかった、ということもある。


3. 無理をしない

 ってか無理できないねえ・・・
 昔は持ち帰り仕事もばんばんやってたけど、今は基本的には家では仕事はしない、できない。
 と言いつつ、今日など休日出勤してるわけだけど、でも休む時には休むようにしてる。
 で、「力を抜く」はいつも意識している。


4. 混乱やパニックが大好き

 そう言われてみればそうかもしれない・・・
 で、とりあえずは解決していくしね。

「人生をRPGのようにでも思っているのか、」

 私もRPGを生きてる感じはある。

物語を生きることと、イマジナリーフレンドと


5. 「緊急でない重要なこと」に時間をつかう

 この「緊急でない重要なこと」になかなか時間が使えないんだよね・・・
 というわけで今日も休日出勤してきてるわけ。
 こういう日はゆっくりと「緊急でない重要なこと」ができるから。
 
 
 さて、始めよう。

3月29日(日曜日) 眼不自見 刀不自割(めはみずからをみず かたなはみずからをさかず)


 おはようございます。

 曇りです。


眼不自見 刀不自割
めはみずからをみず かたなはみずからをさかず

 自分の目で自分の目を見ることはできない(鏡を使っても、あくまでも鏡に写った像でしかないもんね)。
 刀は相手(対象)を切ることはできても、自らの刀身を割ることはできない。
 自分のことは自分ではどうこうできない、っていう意味かな?





石井ゆかり 文   井上博道 写真

posted by kingstone at 06:37| Comment(0) | TrackBack(0) | よしなしごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月28日のつぶやき








































































































posted by kingstone at 00:01| Comment(0) | TrackBack(0) | よしなしごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月28日

高校中退・その後のキャリアを考えるシンポジウム

 カテゴリとしては「教育」の方かもしれないのですが・・・

 今日は、大阪の梅田スカイビル

高校中退・その後のキャリアを考えるシンポジウム

bb4fe40e6cd2d0d7d39ac3e30830c00f.gif

に参加して来ました。

主催は 一般社団法人 new-look

前半は講演。講師は

<講演者>特定非営利活動法人 さいたまユースサポートネット 代表理事 青砥 恭 氏

検索してみたら文部科学省で意見を述べてはった。

青砥恭氏(一般社団法人彩の国子ども・若者支援ネットワーク代表理事)意見発表

 またブログもあった。

さいたまユースサポートネット

 講演の中で「座学中心でなく・・・」という言葉があったのだけど、ほんと、大切なことだと思う。

 今の学校は「座学力による選抜システムの勝ち抜き」を目指していると思う。
 だから「一定時間座れる」ことを小さな頃から「興味あることが無ければ座っておれない子」に強要することが教育だと思ってる人は多い。「座る訓練」までやってるところあるもんな・・・

 ほんと、教師も親御さんも「座学」いわゆる「教科学習」のみが学習と思ってるから「学習障害者」が大量に出てくる、みたいなことになってるんじゃ・・・(もちろん「学習障害者」は本当にいるだろうけど、診断される人はぐっと少なくなると思う)

 なお、大阪府立布施北高校には

デュアル総合学科

というのがあって、座学以外に実習も重視してはるそうだ。


後半はパネルディスカッション。

司会はnew-lookの理事長、山口真史さん。
山口さん自身も奈良高専を中退してはります。
まあその後、大学を出て教師をしてたりしてはりますけど。

パネラーは4人の方。
それぞれ「ヒラケゴマプロジェクト」でYouTubeにインタビュー動画をアップしてはります。

谷野ちひろさん IT企業勤務



一ノ宮渉さん 翻訳会社経営



関根祥紀さん 鉄道会社勤務 運転士



島野真也子さん ダンススタジオ経営

(この方はインタビュー動画はありません)


 確か会場から「どんな言葉がかけられたら良かったのだろう(中退が避けられただろうか)」みたいな質問があったと思うのだけど、全員が「どんな言葉をかけられてもダメだっただろう」みたいに答えられてたのが興味深かったです。

 また渋谷さんが「(不登校や中退でも生きていける)武器を、手にとれる場所に置いてあげる(つまり取るのは自分)のがいいんじゃないか」とおっしゃっててそれも面白かったです。


 なお、関根さんは
「他人の敷いたレールの上を走るのは嫌だと思って・・・」
中退したのだけど、
「今は運転士です」
とおっしゃって会場でめちゃウケてはりました(^^)


 この4人の方は、私が現在つきあっているお子さん達とはちょっと違う面も多いかな、とも思い、また青砥さんが気にかけておられる中退によって生まれる「貧困の再生産」のただ中にいる人達ともちょっと違う面があるかな、とは思いましたが、でもほんとロールモデルはいろいろあったほうがいいしね。

 すごく勉強になりました。