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 あくまでも、私個人の意見です。

2014年12月10日

12月10日(水曜日) 恨みわび干さぬ袖だにあるものを 恋に朽ちなむ名こそ惜しけれ(相模)

 おはようございます。

 昨日は天気が良くて、昼間はコートがいらないくらいでしたが、日が沈むと寒くなりました。
 今日はどうかな?


恨みわび干さぬ袖だにあるものを 恋に朽ちなむ名こそ惜しけれ

 これは解釈は簡単じゃなかろうか。

「(私が恋しているあなたが、私を振り向いてくれない、あるいは逢ってくれないので)恨んでしまって、泣き続け、袖が乾くこともない。(人は名を惜しまないといけないのに)恋でぼろぼろになってしまったよ、と名前が噂になるのが、残念だ」

 言葉としてわからないのは

「わび」→「わぶ」だな・・・

学研全訳古語辞典
わ・ぶ 【侘ぶ】
  [一]自動詞バ行上二段活用{語幹〈わ〉}
    @気落ちする。悲観する。嘆く。悩む。
     出典伊勢物語 九
     「限りなく遠くも来にけるものかなと、わびあへるに」
      [訳] この上もなく遠くまでもまあ来てしまったもの
        だなあと、互いに嘆き合っていると。
    A困る。困惑する。当惑する。
     出典源氏物語 花宴
     「いといたう強(し)ひられて、わびにて侍(はべ)り」
      [訳] まったくたいそう(酒を)無理強いされて、困っております。
    Bつらく思う。せつなく思う。寂しく思う。
     出典古今集 雑下
     「わくらばに問ふ人あらば須磨(すま)の浦に藻塩
      (もしほ)たれつつわぶと答へよ」
      [訳] たまたまに(私のことを)尋ねる人があったなら、
      須磨の浦で藻塩草に潮水をかけながら(涙を流して)
      せつなく思っていると答えてください。
    C落ちぶれる。貧乏になる。まずしくなる。
      出典古今集 仮名序
      「あるは、昨日は栄えおごりて、時を失ひ、世にわび」
      [訳] ある場合には、昨日(まで)は栄えて思い上がって
      いたのに、(今日は)時の流れに合わないで勢力がなくなり、
      世間で落ちぶれて。
    Dわびる。謝る。
      出典宇治拾遺 一一・三
      「『ただ許し給(たま)はらむ』とわびければ」
      [訳] 「ともかく許しをいただきたい」と謝ったので。◇「詫ぶ」とも書く。
    E静かな境地を楽しむ。わび住まいをする。閑寂な情趣を感じとる。
      出典松風 謡曲
      「ことさらこの須磨の浦に心あらん人は、わざともわびてこそ住むべけれ」
      [訳] 特にこの須磨の海岸では、情趣のわかる人は、
        わざとでもわび住まいをして住みつくであろう。
  [二]補助動詞バ行上二段活用活用{び/び/ぶ/ぶる/ぶれ/びよ}
    〔動詞の連用形に付いて〕…しづらくなる。…しかねる。…しきれない。
      出典伊勢物語 七
      「京にありわびて東(あづま)に行きけるに」
      [訳] (ある男が)都に住みづらくなって東国へ行ったが。


相模(さがみ、998年頃 - 1061年以降か)
   平安時代後期の歌人である。
   中古三十六歌仙、女房三十六歌仙の一人。
   実父は不詳で、摂津源氏但馬守頼光の養女。
   母は能登守慶滋保章[* 1]の娘。

 当時は別居婚だと言われるけど、夫が地方に下向する時はついて行くんだ・・・
 で、逸話の中に、地方について行ったけど、現地で夫が浮気して、というのがあるけど、その時、神社に埋めた歌、そして権現(実は夫、という説も)の返歌、それへの返歌なんてえのがある。

わかくさをこめてしめたるはるのゝに われよりほかのすみれつますな(相模)
なにか思なにをかなげくはるのゝに きみよりほかにすみれつませじ(権現)
もえまさるやけのゝのべのつぼすみれ つむひとたえずありとこそきけ(相模)

 これは「優雅」とかじゃなく・・・「こわーー」だよな・・・


もずらいとさんのコメント

恨みわび干さぬ袖だにあるものを 恋に朽ちなむ名こそ惜しけれ


>「(私が恋しているあなたが、私を振り向いてくれない、あるいは逢ってくれないので)恨んでしまって、泣き続け、袖が乾くこともない。(人は名を惜しまないといけないのに)恋でぼろぼろになってしまったよ、と名前が噂になるのが、残念だ」

おおむね合っています。

恨みわび → お調べのとおり「恨み嘆く」です。何に対してかというと「つれないあの人」です。

干さぬ袖だにあるものを → お察しのとおり「(私の涙で)乾くことのない袖」なのですが「でさえ」の意味の「だに」がついているのがくせもので,これは次の「ある」と結びついて「こんな涙で常に濡れている袖ですらある(朽ちていない)のに」という意味もかぶせてあります。

恋に朽ちなむ → 「恋の噂のために朽ちてしまう」ですのでだいたいkingstoneさんのとおりです。

名こそ惜しけれ → 「名」というのは「氏名」という意味ではなく「評判,名声」の意味です。ですので「(こんなことで)私の評判が落ちてしまうのが惜しいことです」となります。

 で,この歌は後冷泉天皇の御前歌合戦で披露された歌とのことです。つまり「お題」に対しての歌ということで,リアルな恋歌というわけではありません。



もずらいとさん、どうもです。

>「こんな涙で常に濡れている袖ですらある(朽ちていない)のに」
>という意味もかぶせてあります

そうか・・・すっと素直に詠んでるように見えて技巧をきかせている、と。
もう、この頃の歌人って無意識でやってんでしょうね・・・
またそうでもなきゃ歌人になれない、ってか。

>後冷泉天皇の御前歌合戦

なんか歌合戦とか言うと、男ばかりが出てるのかと思ったら、女性も出てるんですね。


posted by kingstone at 05:05| Comment(1) | TrackBack(0) | よしなしごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月09日のつぶやき




































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