快晴です。
忍ぶれど色に出でにけりわが恋は ものや思ふと人の問ふまで
私は百人一首は覚えていなかったんだけど、庄司薫の「赤頭巾ちゃん気をつけて」で、この歌とか「玉の緒よ・・・」とかを覚えたくちです。
解釈
「私の恋心を、他人に知られまいと隠していたのだけど、つい顔色や行動に出てしまって、「悩みがあるの?」と他人から尋ねられてしまった」
平兼盛(たいら の かねもり、生年不詳 - 991年)・・・10世紀終わり頃まで生きた
平安時代中期の歌人である。三十六歌仙の一人。
父は光孝天皇の曾孫にあたる大宰大弐・篤行王。
臣籍降下前は兼盛王と名乗っていた。
逸話
兼盛が妻と離婚した際、妻は既に妊娠しており、赤染時用と再婚
した後に娘を出産したため、兼盛が娘の親権を主張して裁判で争った
が認められなかったと言う逸話が伝えられる。
なお、その娘は赤染衛門として大江匡衡に嫁ぎ、その血脈は
大江広元や大江姓毛利氏にも流れている。
へえ。平安時代にも親権を裁判で争うなんてことがあったんや。
もずらいとさんのコメント
>解釈
「私の恋心を、他人に知られまいと隠していたのだけど、つい顔色や行動に出てしまって、「悩みがあるの?」と他人から尋ねられてしまった」
ほぼそのとおりです。注釈するとしたら「色」は「顔色」限定です。態度などを示す語ではありません。「ものや思ふ」は「恋煩いをしているのか?」と「恋の悩み」限定でかまいません。ですから,今風なら「誰にも知られないようにしてきたつもりなのに,私の恋心ははっきり顔色に出ているようで,おまえ誰々さんが好きなのか?と言われるくらいバレバレだ」ということです。それを格調高く詠んだ歌です。
で,この歌は明日紹介されるであろう歌と村上天皇御前歌合戦で勝った方のものです。そのエピソードを伴なって明日紹介されるであろう歌とセットで有名な歌です。
もずらいとさん、どうもです。
>「色」は「顔色」限定です
そうなんですか。
「色即是空」みたいに「見てわかるもの全て」かと思ってました・・・
>村上天皇御前歌合戦で勝った方のもの
なんか、天下一武闘会みたいですね。