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2014年11月08日

11月8日(土曜日) ひさかたの光のどけき春の日に しづ心なく花の散るらむ(紀友則)

 おはようございます。

 空は高い雲に覆われてますね。曇りやな。


ひさかたの光のどけき春の日に しづ心なく花の散るらむ

 これはぽかぽかあたたまりそうな歌。

学研全訳国語辞典
ひさかた−の 【久方の】枕詞
   天空に関係のある「天(あま)・(あめ)」「雨」「空」
   「月」「日」「昼」「雲」「光」などに、また、「都」に
   かかる。語義・かかる理由未詳。
    出典万葉集 一六七
    「ひさかたの天(あま)の河原に」
     [訳] 天上界にあるという安(やす)の河原に。

 へえ。「ひさかたの」って、「(寒い日が続いて)ひさしぶりの」みたいな意味だと思ってたら「枕詞」だったんだ。

「しづ」は古語辞典を調べたけど、「織物の一種」とか「卑しい」とかしか出てこないで、ここの意味とは違いそう・・・

「春になって(3月の末頃)、お日さまがよく照ってぽかぽかする日。でも、心静かというわけではなく、花(桜)が散っていく」


紀 友則(き の とものり。(845年? - 907年)
   平安時代前期の歌人・官人。父は宮内権少輔・紀有友(有朋)。
   子に清正・房則がいる。紀貫之の従兄弟にあたる。官位は六位・大内記。
   三十六歌仙の一人。



もずらいとさんのコメント

「久方の」は今だと「久方ぶりに中学時代の同級生にあった」のように時間がかなり隔たった「久しぶり」の意味ですが,昔は時間であれ距離であれ「とっても長い」ものを指したのでしょう。ちなみに中曽根大勲位は「ひさかたの茶のぬくもりやけさの秋 」という珍句をまじめな句会で披露しました。ギャグではなかったようです。 どんな悠久の茶を見たのでしょうか。
 ですからこの歌の場合は,枕詞ではあるのですが「雄大な空にぽっかりある春ののんびりした感じのお日様」というイメージをわきたてるのに役立っています。

「しづ」は「静」です。なので「しづ心」は「落ち着いた心(様子)」となります。ですので,意味としては

 こんなに日の光ものどかな春のこの日(今)に,なんで花は慌ただしく(この春ののどかさを楽しむことなく)散っていくのだろう

ということです。花は当然桜ですが,まだこの時代,ソメイヨシノはありませんから山桜でしょう。奈良時代は「花」といえば「梅」(大陸の影響です。なので,「うめ」は「nme」と聞こえた漢語のなまりで,純粋な和語ではありません)でしたが,平安時代には「桜」がとってかわり今日に至っています。

 技法としては1・2・3句の語頭が「ハ行」で韻を踏んでおり,2・3句の脚は「イ段」,4・5句は「ウ段」とそろえ,口に出した時のリズムを作っています。

 この頃の「ハ行」は音としては「パ行」から「ファ行」への移行期で,「ふぃさかたのぉ,ふぃかりのどけきふぁるのふぃにぃい」と歌っていたはずです。都から離れていると「ぴさかたのぉぴかりのどけきぱるのぴにぃ」と詠んでいたはずです。
 枕草子で「にはとりの雛の足高に、白うをかしげに、衣みじかなるさまして、ひよひよとかしかましう鳴きて」というのがあり,ニワトリの雛を「ひよこ」と言いますが,これは昔「ハ行」は「パ行」発音だったからで「ピヨピヨ」鳴く「ピヨコ」だったわけです。今回の歌の「ひかり」も「ぴかり」と光るからで,奈良時代だとウルトラマンの歌は「手にしたカプセル,ピカリとピカリ」と,ちょっと面白くなります。



もずらいとさん、どうもです。

>「雄大な空にぽっかりある春ののんびりした感じのお日様」

ははあ。単に「日」「月」「光」だけでなく、やはり「悠久」とか「のんびりした」とかいうイメージも含むのですね。

>「しづ」は「静」です。

ありゃ。やっぱりそれで良かったんですか・・・

>まだこの時代,ソメイヨシノはありませんから山桜でしょう。

あっ、そうか。
ソメイヨシノは確か江戸時代に染井村村で作られたとか・・・
でも、確かに、この歌を見た時、私の頭の中ではソメイヨシノが散ってました。

ヤマザクラは「開花時期は3-4月頃。」だから、やっぱり3月の歌でいいか。

>「手にしたカプセル,ピカリとピカリ」

いや、ここは「手にしたカプセル、ぴさかたのピカリとピカリ」ではないでしょうか。

posted by kingstone at 07:37| Comment(1) | TrackBack(0) | よしなしごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月07日のつぶやき




























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