外は真っ暗です。
台風が近づいてきてますが、まだ影響は無いかな?
おくやまに もみぢふみわけ なくしかの こゑきくときぞ あきはかなしき(猿丸大夫)
なんか花札の絵柄を思い出します。やはり、あの絵は、この歌から影響を受けているのかな?
Wikipdiaで「猿丸大夫」を調べると・・・
猿丸大夫(さるまるのたいふ / さるまるだゆう)とは、三十六歌仙の一人。生没年不明。「猿丸」は名、大夫とは五位以上の官位を得ている者の称。
「猿丸は名」なんだけど、
これは本名ではなかろう
という説があるくらいなので、これはペンネームかな?
歌の情景自体はすごくよく目の前に浮かんできます。でも「かなし」の意味は、今と違うかもしれないな。
学研全訳古語辞典
かな・し 形容詞シク活用
活用{(しく)・しから/しく・しかり/し/しき・しかる/しけれ/しかれ}
(一)【愛し】
@しみじみとかわいい。いとしい。
A身にしみておもしろい。すばらしい。心が引かれる。
(二)【悲し・哀し】
@切なく悲しい。
Aふびんだ。かわいそうだ。
Bくやしい。残念だ。しゃくだ。
C貧しい。生活が苦しい。
これは(一)だろう。一度使われた漢字を見てみよう、と思ったら・・・
奥山丹 黄葉踏別 鳴鹿之 音聆時曾 秋者金敷
わお、読みだけだった・・・「金敷」
まあ、でも「@しみじみとかわいい。いとしい。A身にしみておもしろい。すばらしい。心が引かれる。」の方の意味だろうな。
もずらいとさんからのコメント
>なんか花札の絵柄を思い出します。
「無視する」の隠語「シカト」はこの鹿の絵が横を向いていて花札では十点だからです。
>「猿丸大夫」を調べると
猿丸大夫は実在の人物(ペンネームも含めて)なのか誰かモデルがいての創作なのか全てが不明です。
>「かなし」の意味は、今と違うかもしれないな。
古語辞典の字句通りに意味を解釈すると誤ります。要は「心にじんとくる」ことを「かなし」というのです。
>奥山丹 黄葉踏別 鳴鹿之 音聆時曾 秋者金敷
「奥山(おくやま)」「丹(丹塗りの『に』)」「黄葉(もみじ)」「踏(ふみ)」「別(わけ)」「鳴(なく)」「鹿(しか)」「之(の)」「音(おと)」「聆(きく)」「時(とき)」「曾(木曾の『そ・ぞ』)」「秋(あき)」「者(は)」「金敷(かなしき)」で,
「者」は漢語で「は」と読みません。この語は「=」や「すなわち」のような用法で,たとえば「光陰者百代之過客(光陰は百代の過客,月日とは永遠の旅人)」のように使われます。なので「これって日本語の「〜は」と同じじゃね?」となって「は」と読むようになりました。そば屋の看板の「む」の点が鳴く縦長な字は「者」の崩し字です。
もずらいとさん、どうもです。
>「無視する」の隠語「シカト」はこの鹿の絵が横を向いていて花札では十点だから
ははあ。
「シカ」と「10→とお」ですか。
ってことは最近の「若者」が考え出した言葉じゃなく、かなり古い時代にできた言葉なんですね。
最近の「若者」が花札から着想を得て言葉を作るってのはなさそうだから。
>古語辞典の字句通りに意味を解釈すると誤ります。
>要は「心にじんとくる」ことを「かなし」というのです。
なるほどなあ・・・それって「実践」でも同じかもしれない。
本なんかを見て、書いてあることを「字句通り」にやってみてもうまくいかないことは多い。
「要は」ってのがわかってこそうまくいく、みたいな。