読書メモ
「長期戦を戦える力」
・組織力
・疲労のコントロール「疲れをとる」というよりも「疲れをためない」が繰り返し語られている。
筆者が自衛隊に入り、銃や車両の機械整備をする訓練を受けた時、なんどもたたきこまれた基礎中の基礎が
「適切な工具を使う」
「ムリな力を加えるな」
なるほど・・・
自閉症スペクトラムのご本人、そして周囲の人が、「書いて、描いて、見てわかるものでやりとりする」という適切なコミュニケーション手段を知らされず、そしてお互いにムリにムリを重ね、つぶれていく現状が目に浮かんだ・・・
筆者のあげるムリを自覚しにくい理由
1.人に備わった「麻痺のシステム」 確かに苦しい時、麻痺させるシステムはある。
阪神淡路大震災の時、私の周囲の職員みんなが会議の時にハイになってるな、
と気づいた時があった。
2.疲労の質 肉体的な疲労ではなく、精神的な疲労・感情労働による疲労には気づきにくく、
また生活の24時間化による疲れもある。
3.比較によって評価する癖 ・若い頃との比較(このぐらいはできるはず)
・他の人との比較(あの人だってもっとしんどいめをしている)
4.疲労による負担感の変化 疲労が蓄積すればするほど負担感は雪だるま式に大きくなる
個人のムリの防ぎ方
・疲労に気づく
・時間で管理
・頑張らない自分を認める
7:3バランス目標設定法 これは各所で出てくる。
まず「最低70点でOK」というのではない。その場合、80点でも90点でもOKだが、そうではなく80点90点だと頑張りすぎと考える。また20点では満足いかないが、30点なら自分も満足してOKと思える。だから3〜7の間でOKと考える。
性格を直そうとしない 今このように苦境に陥っているのは、ムリをしたせいなのだ。だから元に戻るためには、努力することではなく、休むことが必要なのだ。 これは私の周囲では自閉症や発達障害の人を「治そう」としない、という話につながります。
上司は早い段階で部下を戦線離脱させる。(本人も隠そうとし、また上司も遠慮したりするが・・・)大きなムリはリーダーシップの失敗と心得よ発達障害の人の事例
最近、発達障害という言葉をよく耳にするようになってきた。
スビルバーグ監督が自ら発達障害であったことを公表して話題になった。素靖らしい作品を次々と生み出す彼だが、小学生のころから読み書きが苦手で、人よりも2年ほど遅れていたという。今でも、脚本を読むのに、人の2倍の時間がかかってしまうらしい。
この発達障害という視点で見ると、本人にとってのムリのかかり具合か、周囲にも、よりわかりやすくなることがある。
例えば、ある人は、読書が大好きで、漢字検定も2級だ。コツコツと努力し、論理的な発言をする。本人の希望もあり、海外との取引を扱う部署に配属された。数カ国語を使わなけれぱならないが、業務に使う用語は限られているので、多くの新人は、半年もすれば、それなりに慣れて仕事ができるようになる。
ところが、彼は周囲の予慰に反して、全く仕事ができなかったのだ。毎日、ノートとCDを使って必死に勉強した。先輩も一生懸命フォローし、まるで受験勉強のようだった。
しかし、結局彼は、失踪してしまったのだ。
運よく実家に帰っていたところを見つけ、その後会社でいろいろと話を聞いた。
「電話での単語がちっとも聞き取れない」ということで、聴力の検査をしたか、問題ない。うつっぼくもなっていたので、精神科にも受診させたところ、発達障害の診断を受けた。
言葉(音声)を上手に受け取る、という能力だけが、極端に低かったのだ。
じっくり勉強する漢字や、慣れた国語では、それほど問題は生じない。ところか、慣れない外国語では、彼の弱点が極端に現れてきたのだ。
つまり、彼の場合、たまたま自分の最も弱い所を使う部署に配置されてしまったのだ。
「不適材不適所」とでも言えるかもしれない。
職場は、そのことを知って、彼を別の部署に配置換えした。もともと、そのほかの能力は優秀だ。今は、生き生きと働いている。自衛隊の「任務解除ミィーティング」で聞く(話し合う)こと
1.隊員の報告を受ける
2.隊長が情報を与える
3.隊員の困っていることを聞く
4.隊員の身体症状のチェック
5.隊員の意見具申を受ける
6.隊長が現実的視点を示す
なお言うことができなくても書ける人もいる。
感情のムダ遣いを防ぐ怒りの感情はエネルギーを消耗する しかも「疲れや痛みを感じない」というのもセットになっているので後でどっと疲れが来る。
しかし・・・「よく感情的になるな」とか言われるけど、果たしてそうだろうか?と思う。もちろん子どもに感情をぶつけることは良くないかもだけど(でもそれも時と場合によってはありだと思ってる)、自閉症や発達障害の人に間違った対応を続ける人に対し、怒りをぶつけることがあってもいいのではないか、と思っているのですが。
つい先日もそういう人に怒りをぶつけてしまったのだけど、そしてその怒りにドライブされて相当な仕事をやり、ついこないだまでのオーバーワークになってしまって消耗したのだけど、別にそれでいいと思っています。そういう人って今まで「怒られなさすぎ」だから、一度怒られた方がいいのではないか・・・
でも、ほんと疲れるから他人にお勧めはしないけどね。
部下の仕事にムラができたらまず休養を取らせる「予備」の発想 4個中隊があれば3個中隊が守備にあたり1個中隊が予備に回る。
昨日の振り返りの7:3の応用例
3つの良い事、1つの悪いこと、1つの改善点。これでだいたい7:3に収まる。
軽症(うつ)の場合、1か月以上の休養はデメリットも
これはよくわかる。私が職場復帰プログラムを受けた時、月1回を繰り返すのはとてもしんどかった。それより毎日2時間とかで、かつ責任のあまりかからない仕事だと嬉しかったなあ、という思いはある。
posted by kingstone at 00:24|
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