桂ざこば著となっていますが、語りおろしやろな。
いや、どこかに連載してたのかな?そういう記載は無かったけど・・・
西成で生まれ、お父さんは警官をやってたのに友達と商売を始め、うまくいかなかったみたい。で、離婚し、ざこばさんを連れて歩いていたけど、ある日ざこばさんを宿に残したまま自殺。
で、お母さんが女手ひとつでお子さん達を育てあげはったんやけど、ざこばさんも小学生の頃から(学校よりも)バイトに励んでたって。
で中学校時代にたまたま演芸場で見た米朝師匠に入門を願い出て、最初は断られたのになんやかんや作戦ねって中卒で弟子にとってもらったと。しかし師匠と枝雀さん(もちろん小米時代)の前で前日聞いたばかりの浮世床をとつとつながら必死で演ってみせたら枝雀さんがえらくうけてくれはって「オモロイでっせ、こいつ。とってやったらどうですか?」と口添えしてくれはったそう。
でそれから五十年。65歳になりはったと。
ものすごく物覚えの悪い弟子だったけど、それでも師匠が丁寧に教えて下さり、最初に人前で演じたのが刑務所の慰問だったと。でそこでドッカンドッカンうけたのですごく自信がついたと。う〜〜ん、やっぱりうけてくれはるから自信がつくんだよな。
なお枝雀さんと同様にうつ(?)で精神科にかかってはることはいろんなところで言ってはります。落ち込むだけでなく、えらく機嫌がよくなったりもするそう。ひどくなった時期、奥さんをかなりどついてはったそう。である時、顔がはれるくらい叩き、奥さんが実家に帰り、しかし翌日か翌々日に義父さん義母さんと一緒に戻ってきたそう。で義父さんがおっしゃったのが
「頼むから・・・ド突かんといてやってくれ。好きで一緒になったんやろ?そやから、もう二度と『手を上げない』のをはじめ、『出ていけ』と『わかれよう』・・・この3つだけはせんといてもらいたい、言わんといて欲しいのや。どうか、この3つを守ってくれんやろか?頼むわ・・・」
と頭を下げそうにおっしゃるのでざこばさんが「約束します」と宣言し、それからはいっさいしていないそう。
で、やっぱり感情が激する時があるみたいですが、ざこばさんはいつもリュックを持ち歩いていて、そこに当座の様々な薬や日用品が入っており、それをかついで「プチ家出」をするそう。
これはいいアイデアだな、と思います。人間、ずっと一緒にいたらそらムカッとくることもあります。そんな時は離れるのが一番ですもんね。
一度ざこばさんが席亭の動楽亭にも行ってみたいな。
あれ?動楽亭のホームページが無くなって、「ざこば一門」に集約されてるのかな?
ラベル:本 落語