いい天気です。
ー秋月龍a著 一日一禅より kingstoneちょい変えー
天平(てんぺい)和尚は行脚の時に西院(臨済三世)に参じた。いったんの悟りをかついで参禅を怠った。
ある日、西院は遠くから天平に声をかけた。
西院「従漪(じゅうい。天平の名)」
天平「(顔を上げた)」
西院「錯(しゃく。それ錯(あやま)った)」
天平「(知らぬふりで2〜3歩行った)」
西院「錯」
天平「(西院に近づいた)」
西院「先刻の錯は、私の錯かあんた(上座)の錯か」
天平「わたくし従漪の錯です」
西院「錯」
天平「(そこでやめた)」
西院「まあここで夏安居を過ごせ。あんたとあのふたつの錯について問答しよう」
天平はすぐに西院を去った。のちに住院した時、大衆に言った。
天平「私は昔、業の風に吹かれて西院長老の所に行き両錯をくらった。その上、私を留めて共に商量しようといわれたが、私は留まらずに去った。私はあの時、錯(あやまった)とは言わない。私の錯は、私がはじめ南方に行脚に出た時すでに錯(あやま)ってしまったのだ」
ふ〜む、ふ〜む・・・わからん。しかしまあ西院がそれなりに天平を認めていて、しかし天平がそれに満足せず自分なりになんとかしようとした、その雰囲気だけは伝わるな。