今日は薄くはあるけど、確実に曇りです。
ー秋月龍a著 一日一禅より kingstoneちょい変えー
龐(ほう)居士が薬山和尚を訪ねて辞す時、薬山は十人の禅客(雲水)にいいつけて山門まで送らせた。居士は空中の雪を指して言った。
「好雪 片片不落別処(みごとな雪だ! ひとひらひとひら別の所には落ちない」
全という名の禅客が言った。
「では、どこに落ちますか」
居士はぴしゃりと平手で打った。
全「いいかげんな仕打ちをなさってはいけません」
居士「君はそんなことで禅客などと言っていたら、閻魔大王は容赦はせぬぞ」
全 「では居士はどうなのです」
居士「(重ねて平手打ちをくわせて)眼は見ていてめくら同然、口をきいてもおし同然だ」
雪竇が評して曰く。
「わしなら、はじめに居士がみんなにたずねたときに、雪団子を握って『ここに落ちます』とただちにたたきつけてやったものを」
確かに「では、どこに落ちますか」は何とも言えず、そんなん聞かんでええやん、と思ってしまう。