私はおめめどうグッズを展示した机の前に立っていました。
するとある女性が前に立ちこう質問されました。
「今度小学校に入学するのですが何かいいものはありますか?」
私は頭の中が「????」になりました。まずこの段階では私はその方が親御さんであるのか、教師であるのかも判断がつきかねていました。(でも普通だと親御さんだと想像するかなあ・・・これ、私の想像力の欠如だろうか?)そこでとりあえず
「何にお困りですか?」
と尋ねてみました。すると
「いや別に困っていることはありません」
でここでまたもや「???」になったのですが
「じゃあ何もしなくていいんじゃないですか?」
と答えました。でも、この方はおめめどうのところに来られた・・・そこで私はその方の隣に行き、少し詳しいことをお聞きしようと思いました。このあたりでは親御さんだと想像がついてたかな。
「今どちらに行かれてますか」
「療育施設に」
「あれ?なんで幼稚園や保育園じゃないんですか?」(つまりどういう障害なのか知りたかった。そこからしか始まりませんから。そして勝手に「知的障害児就学前療育施設」に通っておられる、という思い込みがあった。おめめどうのブースに来ておられるから・・・)
ここでだったか、もう少し別のやりとりがあってからだったか、この方は表情を変えられ
「もういい!!」
と叫び離れて行かれました。私は「ありゃりゃ怒らせちゃった。まずかったか」と思いつつ、でも名刺を渡していつでも連絡を取ってもらえるようにしようと名刺を差し出しましたが「いらない!」と拒否されました。そして、その方が数m先へ行くとバギーを押した女性がすっと寄り添いました。
「えっ!あの子か!!知的にも重い障害があり肢体不自由特別支援学校に行ってもまあ最重度で通る子だ!!」
あちゃああ、と思いました。
いえ、そんなそばにいるのなら別に説明なんかいらないから「この子です」と紹介して下さったらいろいろ言えたとは思います。そしてまさに、この翌日に見つかった私の肢体不自由養護学校時代の実践ビデオにはそういうお子さんと遊んでいるのも入っています。お見せしたかったなあ・・・
ただし「1994年の肢体不自由特別支援学校での取り組み」のA君の部分は許可を取ったけど、もう他の部分は許可を取りに行く根性が無いので公開はできませんが。
もちろんそのお子さんの様子を見れば「おめめどうの商品で今すぐそのお子さんに合うものはありません」と言うしかありません。
でも「しかし、かくかくしかじかの物でこうやったらほら遊べるでしょ」とかいうアイデアはいっぱい出せたよな・・・
残念です。
(でも・・・バリアフリー展に「困ってない」人が来るわけないのだから「困ってないなら何もすることはない」ってちょっと心ない返答だし「何で療育施設行ってるんですか?」もまあ私は心の底から「困ってないのに何で療育施設に行ってるんだろう」と思ったからの質問ですが、これも心ない質問か・・・想像力の欠如か・・・)
ラベル:特別支援教育 支援機器