岡山16歳少女監禁致死事件について判決が出ました。
YOMIURI ON LINE の記事から
障害ある16歳長女を折檻死、母親に実刑判決 岡山市で今年2月、知的障害などのある長女(当時16歳)を全裸で浴室に閉じ込め死亡させたとして、逮捕監禁致死罪に問われた同市北区、無職清原陽子被告(38)の裁判員裁判の判決が25日、岡山地裁であった。
森岡孝介裁判長は「しつけの限度を超えた仕打ちで、死亡という結果は重大」として、懲役3年6月(求刑・懲役5年)の実刑判決を言い渡した。弁護側は即日控訴した。
判決によると、清原被告は、長女が近所の民家で盗み食いをしたと思い、反省させようと2月28日夜、手足をひもで縛ったうえ、室温13、14度(推定)の浴室に裸で約5時間立たせて、低体温症で死亡させた。
判決で森岡裁判長は「養育が難しい被害者を、苦労しながら愛情を持って育て、事件については後悔しているものの、真摯に向き合って反省しているとは評価しがたい」とした。
清原被告は事件後、ショックから「解離性障害」と診断された。5回の公判では一言もしゃべらなかった。
(2011年11月25日21時29分 読売新聞)長女監禁致死「以前から暴力」認定裁判員裁判判決 証言などから
長女(当時16歳)を浴室に閉じ込め死亡させたとして逮捕監禁致死罪に問われた清原陽子被告(38)に、懲役3年6月の実刑を言い渡した25日の地裁判決。公判では、清原被告が事件以前から長女に暴力を加えていたかが争点の一つとなったが、森岡孝介裁判長は「長女が担任教師らに述べた暴行の態様と、(当時の)あざや傷あとが整合している」として、中学時代からの度重なる暴行について認定した。
判決で、森岡裁判長は、中学校の特別教育支援員らの「首にひもで絞められたような痕があった」などの証言から、長女の麗さんへの暴行を認めた。このほか公判では、高校の担任や麗さんが通っていたそろばん塾の指導者が麗さんの体にあざがあったと証言する供述調書なども提出された。
裁判員を務めた20歳代男性は記者会見で、「虐待の報告があっても、母親が『知らない』と言えば、それ以上追及できないのが現状。もう少し入っていける制度があれば」と話した。
事件後、岡山市の児童相談所が、中学時代から麗さんの虐待を把握していたことも明らかとなった。市は、児童相談所の対応を検証する市社会福祉審議会児童処遇部会を6月以降、開催してきた。検証結果と再発防止策は年内に公表される。
(2011年11月26日 読売新聞)
記事の中で裁判員さんが「虐待の報告があっても、母親が『知らない』と言えば、それ以上追及できないのが現状。もう少し入っていける制度があれば」と語ってはりますが、それが裁判の雰囲気・流れを表していると思います。「追求」の対象と考えている。それでは解決しないし、だからこそできなかったのでしょう。
以前のエントリ
岡山少女監禁致死事件について16歳虐待死、清原容疑者逮捕から1週間 という報道から岡山16歳長女監禁致死事件の続報 山陽新聞よりなどでもずいぶん前から児相・特別支援教育担当教師が関わっていたことがわかります。もちろんその方たちに言わせれば「あの親はわかってない」ということになるのだろうと思いますが、このお母さんにはどんな支援が必要だったのか。
「近所の民家で盗み食いしたと思い」と記事中にあります。ここからもたくさんのことが私の頭に浮かびます。この時だけのことではないでしょう。それに対して児相や特別支援教育担当教師はどう対処できていたのか。
「いや学校ではそんなことせえへんし」
そらそうや。しかし、そこを解決する考え方や方法なしに母子が穏やかに暮らせるわけは無いし、ひいてはお子さんに影響が出るのは火を見るより明らか。
ひとごとちゃうわ。私がやらななあ・・・
posted by kingstone at 11:40|
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特別支援教育や関わり方など
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