いよいよパソコン研修室を使っての講義の始まりです。
コンピュータの機能と基本操作
東京大学助教授
柴若光昭(しばわかみつあき)先生
前半は現在のパソコンの具体的な現状と将来の見通しでした。障害児教育には直接関わりませんが、個人や学校での新機種導入に役立ちそうな話でした。
新機種導入ではWINDOWSを使う標準的なもので、486DXの33M:8MRAM:HDD200M:17DISPLAY:ビデオボード:マウス(プリンターなどははぶく)
Machintoshなら、KT7の使用を前提として、040:8MRAM以上:HDD200M以上:CD-ROM(内か外で):16DISPLAY以上
(KING STONE・・・これをステップ(当時あったパソコンん安売り店)価格で見てみると
98MATE/ASにいろいろつけて50万円くらい
CENTRIS650にいろいろつけて60万円くらい
あっ、98にCD-ROMDRIVEをつければ同じくらいか。まあ、どっちも同じような額がかかるってことですね)
これにソフトが最低で20〜30万、理想的には50万必要。
また一番高いのは本当はパソコンを使いこなせるようになるための費用(逸失利益・・他の仕事をすればできるのにそれを失う[時間もお金も]・・・を含む)
(KING STONE・・・この逸失利益の考えかた、納得ですねえ。私なんかどれだけ失っているか)
午後はMS-DOSの基本のコマンドの勉強をしました。今日はごく基本なので、すでにできている人はそれぞれ自己研修。なんと私もそのグループに入ってしまった。
夕方は秋葉原へ行ったグループがいて、一人がClassic2を買ってきて、一人がLCを押さえて来ました。これはまた明日取りに行くそうです。たいへんだあ。
Classic2を買ってきた人はセットアップしてネットワークを組み、PDSスタックなんぞをもらっています。これで5台のMACがつながりました。LCがやって来れば6台(研修生の1/3 )がつながります。すごい話だなあ。
久里浜日記5月22日(長いよ)
今日は大船のたーさんのお家へお邪魔しました。久里浜からはずいぶんかかるかな、と思っていましたが、JR久里浜駅から30分くらいでついてしまいます。ところで、前にたーさんから地図をメールで送ってもらっていたし、前日には母上から詳しく順路をうかがいメモしていたにもかかわらず、ぜーーんぶ持って行くのを忘れてしまいました。(こんなんばっか〔アセ〕)
それでも電話での記憶を頼りに歩いて行きましたが、見つけることができません。仕方ないので公衆電話のある所で電話帳を調べようと思いましたが、回りに無い。だいぶもと来た道を戻ったところで公衆電話を見つけました。で名字を元にこのあたりか、と思うところに電話をすると一発でたーさんちにつながりました。でもって現在地を回りを見回しながら言うと「そこ家の隣です!!」なーーんとお宅の横から電話してました。
たーさんは大体想像してた通りの方でした。電動車椅子に乗ってはると思っていた点だけが違ってました。たーさんは移動する時は普通の車イスで足を使って前にもゆっくり進みますが、速く進みたい時は足を蹴るようにして後ろ向きに進みはります。
通信をやっている所をビデオに撮らせて、という厚かましいお願いをしました。私のインタビューには画面で答えて頂きました。
その後、母上の心尽くしのお昼をいただきました。「野菜があんましとれてないだろうから、ということで季節の野菜の煮物にお赤飯。おいしかったーーー。たーさんの母上は結構お年をめしているのですが、若々しいエネルギーにあふれた方でした。
午後は大船の駅前に一緒に買い物にでかけました。私はカメラマンです。このあたり狭い道路の商店街で、私の生まれ育ったところに似ているので(おんちゃんとこのあたりよりもっと狭い道が続いてたりする)いいなあ、って感じです。その狭い道をたーさんは後ろ向きですいすいと進んでいきます。時々歩いてる人とふれる時もありますが、ま、それは普通に歩いててもあたることはあるもんね。
駅前のセイユーのスロープ(結構きつい)を登るのに手間取ってるとどっかのおばさんが「手伝ったげよう」とやってきはります。
地下の食料品売り場で、ジュースなんかをカパカパ買いはりました。それをカゴに入れてレジに持って行きはります。レジの方は計算した後、カゴを台の所に持って行って下さいました。「私は(レジがあるので?)パッキングはできませんので」と言って戻られました。で、たーさんが缶を袋に入れようとしますが、なかなかうまく入りません。しばらくやってると別の店員さんが出てきて缶を袋に入れて下さり車イスの取手にぶらさげて下さいました。後でたーさんに聞くと顔見知りの店員さんだそうです。
次にお酒の売り場に行きました。たーさんがお酒をいろいろためつすがめつしてると、店員さんが声をかけてきます。たーさんも文字盤を出しておしゃべりします。「いつものみますが、きょうはかわない」「なんだあ。折角声をかけたのにい」笑い声がおこりました。でも試飲コーナーできっちり水割りを飲んだたーさんでした。
家に帰ってから母上にお話をうかがいました。
たーさんはこないだまで重度身体障害者地域作業所「よあけ」の代表をしてはりました。今は母上が代表をしてはります。何故か?って。たーさん、こないだから某社の在宅社員になりはったのですが、これは障害者雇用の在宅勤務の中で全ての社会保険や雇用保険(ほとんど一緒なのかな、私ゃよくわかんないんです)の適用される初めてのケースだとういことで、職業安定所が「代表をしててもらっては困
る。代表をやめるにあたっては公式文書で出すように(!!)」と言ってきたそうです。そこで、理事会だったか運営委員会だったかを開いて議事録を録り、印鑑証明付きの文書をつけて出したとか(・・・タメイキ)
15年前、たーさんが通信教育で大学を卒業した時に「作業所を作る」と言ったそうです。「それに騙されて作ってしまいました」とおっしゃってましたが、それ以来地域の先駆者として4つの作業所を運営されています。「もう私ゃポンポンきついこと言うからねえ作業所に来てくれる人にも最初にそう言ってるの」と笑ってはりましたが、腹蔵なくしゃべりはる感じですね。ちょうど「障害者の日」の特別番組でやってた新宿の育成会のおばさんみたいな感じです。行政にもいろいろ言いに行くので「また来たか」って思われてたかもしれないけれど、この頃は「じゃ申請書書いて下さい」ってなもんで前向きに取り組んでくれるようになった、ということです。
また例えばたーさんが買い物に行くことでセイユーの支店長さんと話をするようになったり、たーさんが通信をするために電話線の設定をするためにNTTの人と仲良くなったりしてるうちにむこうの方たちが「じゃあバザーで協力させて下さい」なんておっしゃって下さるようになったそうです。そんなふうに地域と協力関係を作っていってはるんですね。そういやそれでNTTにスロープができたとか。
そうそう、近所に「勤労福祉会館」ができた時、スロープも自動ドアも無かったそうです。でも中に図書室があるので、たーさんは毎日通ったとか。たーさんが来るとあちらの職員さんが何人か出てきて階段を上げドアを開けて入れて下さったとか。3か月たった時に工事が始まり「何の工事だろ」と思ってたらスロープができ、自動ドアがついちゃったそうです。(でもでき上がったら、たーさんは行かなくな
っちゃったんだって。すけべ本が無かったからかな・・・・)
たくさんいろんなお話をうかがい、いっぱい御馳走をいただき、作業所の方が書かれたという詩集までいただいて帰りました。本当にいろいろありがとうございました。
久里浜日記5月23日
今日は、TAKEさんの職場(病院)にお邪魔しました。TAKEさんはそこでST(言語療法士)をやってはります。STは現在の日本では国家資格としては認められてはいません。しかしそれを逆手にとって、拘束を少なくして(国家資格だと行動が法律でいろいろうるさく縛られる)動きやすいようにしている、なんてえお話もうかがいました。
同じ短期研修生の鹿児島のYさんと一緒に小田原(ちょんちんやかまぼこで有名)に着くとすぐにTAKEさんが声をかけてくれはりました。早目に着いたのですが、TAKEさんも早めに出て来て下さってました。
まず、ST室に行き、TAKEさんの使ってはる機械をいろいろ見せていただきました。98DAではプサイメニュー(うーーOAKでは変換しない〔アセ〕)が立ち上がり、すごく使いやすいように整理してはります。98DAとDELLの386マシンが並んでました。98のHDDの中を見せていただきましたが、後、いろんなスイッチやなんかがいっぱいあります。
私の98ノートでプサイメニューからWTERMが立ち上がらない原因を「メニューの常駐を解除すればOK」とすぐに解決して下さったり、やっぱり実践家だなあ。
後で病棟を案内して頂きました。そして何人かの患者さんが意思伝達装置(98・MSX・MAC)を使っているところを見せていただいたり、機械を見せていただいたりしました。漢字Pワードを寝たきりの方が使いこなしていはりました。画面を通じて質問に答えて頂いたり、自分でその場で印刷した詩を頂いたりしました。もちろんこう使えるという想像はしていましたが、使いこなしてはる様子を見れば
私の他人に対する説明もより説得力を持つというものです。もちろんTAKEさんがその方の要求にもとづいてスイッチを工夫して使いやすいものを作ってはるからこその成果ですね。それからその方自身も「私が不平や要望を言ってせんせい(TAKEさん)が作って下さいます」と書いてはりましたが、結局本人さんの要望はすごく大きいですよね。そしてまたそれを聞くことのできる耳を持つことの大事さ・・・。学校でもそうありたいですよね。
TAKEさんもやはりかなり自分の持ち出しで実績作りをやってはります。そういうとこみんな一緒だなあ、と思いました。
TAKEさんの患者さんたちの接し方もとても素敵でした。書き込みから想像していた通りの方でした。また今に至る道も言語療法という一本道をはずさずに、しかもかなりの波瀾万丈をやってはるという、楽しい話をいっぱい聞かせていただきました。またお会いになった方はうかがうといいですよ。
うーーん、今日もメチャ密度の濃い研修だったですが、それをうまく伝えられないなあ。困ったもんだ。
しかし・・・いろいろうかがってると、やっぱりMACも98もMSXも勉強しなきゃなんないみたいですねえ。タメイキ・・・。
本当にTAKEさん、お休みの日なのにありがとうございました。
別件、6月12日(土曜日)の件。夜の部はFEDHANオフに参加します。成り行きで遅くなったらSUMさんお願いね。
ラベル:特殊教育総合研究所 教育工学