大昔の話です。
特別支援学級にいた頃。
※今はノーマルのスキー板もカービングスキーで、この話の当時とはまた違っているかもしれません。またスキー人口そのものが減っちゃいましたね・・・
皆様、明けましておめでとうございます。
本年も、どうぞ宜しくご指導下さいませー。
と、遅い挨拶をしているのは私、○○です。
そして、早速スキー旅行の報告です。
結論から、言いますと
□□は一人で滑れる様になりました。
私がどういう支援をしたか?と、言いますと「何もしなかった」に等しいと思います。
去年までは、紐で引っ張ったり、私の背中に捕まって滑っていました。
何度か、独りで滑らせてみましたが、すぐ尻餅をついていましたし「自分で滑る」という事は考えていない様で、私の力を借りて景色が流れるのや、スピード感を楽しんでいるようでした。
もちろんそれでも「余暇活動」なんだと思いましたが、□□の身体が大きくなると、こっちの負担が大きくなり、ご期待に添えなくなる可能性がありました。それで、昨年から・・まあいろいろ自分の小さい頃の事なんか思い出して、考えていましたが、結局、
1:ストックを使わなくて良い。
2:一生、このくらいの長さの板で良い。そして、短い。
3:カービング性能が高いらしい。
って事で、「スキーボード」を購入しました。結局このことが、□□が「独りで滑れる」事の発見に繋がったと思うのです。帰って来てから、あーでもない・・と考えた事には
やはり、かって健常児のスキー教室などでも指導が難しかった「ストック」は、□□には気が散るモノであったと思うし、それが無くなった事で足の操作に集中出来たと思う。
そして、両手が空いたことで身体バランスの取り方が多様になったと思う。
それから、板が短い事、カービングの性能が高いことは、□□が、あっ!と思って少し身体をよじっただけでも、すく曲がる。自分の動作とその結果が瞬時に結びつくので・・・気づいた。曲がることは多分、本能で理解したとしか思えない。解らない・・!
やはり、独りで滑れるようになったことは楽しかったようで3日間曇りも吹雪も晴天もあったけど、「帰りたい素振り」は見られなかったです。4時過ぎて、リフト乗り場がポールでバッテンされているのを見るまで滑りました。
あー!唯一私が考えたのは、リフト券の提示かな?
志賀のゲレンデは、券を係員に見せるのではなく、センサーに券を示すとゲートが開く・・・ってシステム。□□が持っていたリフト券を入れるものは、腕にするタイプのものでした。
我々なら、センサー側の腕に付けておけば示すだけでゲートが空くので、楽なのですが、□□には腕に付けられているリフト券ってモノが認識しにくいようで、さらにそれをセンサーに提示するってのが、難しい様でしたので、首からぶら下げる入れ物を買いました。
そして、ゲートに来る度に「胸に下がっている券をセンサーに向ける」って事を繰り返しました。2日目のお昼頃には、何も言わなくても自分でやっていました。そこは、しっかりビデオに取りました。特別支援学級の担任の先生に自慢するつもりで・・・ハハハ。
3日間でずいぶん自信をつけたようで、緩斜面でないゲレンデにも行くようになっていました。
試しに、以前のように私の腰に捕まるように促してみましたが、押しのけられました。
□□の初めての、「自分で!」って意思表示でした。
しかし、「とっさの出来事」や「危険」に対して速やかに対応出来る訳ではありませんから、又ゲレンデでのいろんな困難について考えて行かないといけません。
でもまあ、肉体的な負担から解放されて良かった。
もう、年齢的に限界でしたから・・・。
私に頼っていた時は、上のゲレンデへ、上へと要求されて急斜面になると脚や腕への負担が増えて、こっちは最悪だったのに自分でとなると、急斜面を警戒するから・・・ビックリでした。
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kingstoneです。
おお、□□君、ひとりで滑りはってんね!!
>って事で、「スキーボード」を購入しました。
いわゆるボーダーのお兄ちゃんお姉ちゃんが乗ってるボードですか。へえ、あれって難しそうなんだけど、そうでない場合もあるんや。
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kingstoneさん!○○です。
> いわゆるボーダーのお兄ちゃんお姉ちゃんが乗ってる
> ボードですか。へえ、あれって難しそうなんだけど、
> そうでない場合もあるんや。
ちゃう!ちゃうって!!
ありゃー「スノーボード」でっせ。難しいってか、又、別のバランス練習しなあかんと思います。
・・・そうでなくて□□のは、「スキーボード」ですわ。
だから、板は2本!短いスキー2本で、ストック無しで滑りますのよ。
お試しあれ!
我々でもめっちゃ上手くなった気がするらしいです。
家では旦那が先にスキーボードを購入して、それを実感していたことが、今回の□□の発見に繋がったのです。
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○○さま、謹賀新年、ハルヤンネです。
今年もよろしくお願いします。
お約束どおり、スキーの報告、ありがとうございました。
そこかしこに、エッセンスがちりばめられた、素晴らしい実践報告ですね。
うーん、うなりました。おもしろかったです。
○○さんの観察眼が好きです。
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ハルヤンネ様、本年もどうぞ宜しくお願いします。
新年そうそう
> ○○さんの観察眼が好きです。
こんな事言われて、調子こいている○○です。
ハルヤンネさんに「指導法を」って言われてたからそれはずっと頭にあったんだよー。
でも、今回のは、まさに偶然の産物で、たまたま「スキーボード」ってモノが、□□には適応し易い「支援グッズ」だっただけですよね。
「スキー操作の指導」は全くしませんでした。ってか、出来なかったさ。私の方に「言葉以外での指導テク」が無いから。
勝手に自分の身体で、「曲がる事」や「減速」を獲得して自然にスキーの形が「プルーク」になって行くのを見ていて「なんでなん?」としきりに考えましたが、解りません。
ただ、私が子供の頃に受けた様な指導は、□□には必要ないように思えました。
私に出来る指導は、最低限のゲレンデマナーを知らせてやる事くらいやんね。
去年と今年のスキービデオを作って、特別支援学級の先生といろいろ意見交換ってか、「なぜ?突然滑れたのか」探ってみようと思っています。
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○○さま、こんにちは、ハルヤンネです。
>ハルヤンネさんに「指導法を」って言われてたから
>それはずっと頭にあったんだよー。
それはそれは、お疲れ様でした。
>でも、今回のは、まさに偶然の産物で、
>たまたま「スキーボード」ってモノが、
>□□には適応し易い「支援グッズ」だっただけですよね。
その発想が、すごいね。感心ツカマツリの介!
>「スキー操作の指導」は全くしませんでした。
>ってか、出来なかったさ。
>私の方に「言葉以外での指導テク」が無いから。
ほんまに、雪も水と同じで、言葉以外が難しいンですよね。
でも、ちょっと、アイデア、思いついてるねん。
>私に出来る指導は、最低限のゲレンデマナーを知らせてやる事
>くらいやんね。
確かに…。止まり方を教えたいンやけど、その点いかがでしょうか?
>去年と今年のスキービデオを作って、特別支援学級の先生といろいろ意見交換
>ってか、「なぜ?突然滑れたのか」探ってみようと思っています。
分析お待ちしております。
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こんばんわ!ハルヤンネ様
ビデオダビング中の○○です。
> ほんまに、雪も水と同じで、言葉以外が難しいンですよね。
> でも、ちょっと、アイデア、思いついてるねん。
えー何、何?後でも良いから教えてねー。
> 確かに…。止まり方を教えたいンやけど、その点いかがでしょうか?
はい。それは私も心配しました。
でも、結局□□はリフト1本分を1単位と理解しているようで、つまり転ばない限りは、その間止まらない訳です。これが後々別の問題を引き起こすだろうと、内心ビビッていますが。今回はそのせいで、止まる技術はほとんど必要ありませんでした。今□□が挑むようなゲレンデの、リフト乗り場の手前はたいがい広く、その少し手前から緩斜面になっているものだからです。
それにさっきも書き込みましたが、自然に板は「プルーク」状になって来ました。・・ってことは、うまくいけばその幅が広がれば「減速」もっと広がれば「停止」となる訳で・・・何となく身体で解る様でした。
極端な話、完全停止出来なくても、歩行に移っていけるスピードにさえ減速できれば良いわけですからね。□□はスピード好きですが、恐がりでもありますので本能がそうさせるのでは・・・と思いました。
リフト乗り場のすぐ手前に、ちょっと斜面のある所があった時は、□の場合、リフト乗り場を目指して行ってますから、減速しきれずにセンサーにぶつかったり、他人に捕まったりしてましたので、その乗り場の時は、先に私が行っておいて、最後に乗り場と反対側に曲がるように「おいでー」と呼び、減速を確認してから乗り場へ向かわせる様にしました。
全ては板が「プルーク」の形になるかどうか、にかかっているなーとか思いましたが、説明出来ないですよ。「大腿四頭筋の内転」なんて普通の人にも説明し難いしでもって、普通は実感してやってないもんやしね。例え「スキー板をハの字にしましょう」が、通用したとしても、膝が割れていれば減速は出来ないわけですから・・・やはり、実感しにくいですよね。
私がこういう事を考え始めると、泥沼で・・何も□□に理論を教える必要はないんだけど・・・てめーの知識が、その上に成り立っているので、すぐには発想が転換出来ないってわけです。
今日も△△が
「よー解らないんやけど、AAはスキーが好きなんや!」
って言っているのを聞いて・・もしかしたらスキーが好きな自閉症の子って多いんかなあーって思って
「スキーの何が好きなんやろう?」
って思って、そこから考えないとあかんかなあー?って思っている所ですわ。思ってばっかりで・・・らちかんわ。
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○○さま、こんにちは、ハルヤンネです。
詳しくありがとう。
>例え「スキー板をハの字にしましょう」
>が、通用したとしても、
>膝が割れていれば減速は出来ないわけですから・・・
>やはり、実感しにくいですよね。
ココ!キーかも…。
「膝が割れない=引っ付く」ように、見える形で示すことが出来ればいいわけだ!!!
カービングについては、前回のスキーの時の、BBさんのコメント
> ボーゲンの曲がり方について.
> プロ級のkingstoneさんからレスがつくと思いますが,私がス
>キー学校で習ったことで,ボーゲンの基礎練習のなかにこんなのが
>ありました.右に曲がる時は,上体を左に思いっきり傾けて,ス
>トックを持った左手を左足の靴につける.左に曲がる時は,その反
>対です.
> これだと絵にしやすいんじゃないかなと思いました.
このあたりを参考にしたいと思っています。
たとえば、右ストックと左靴に同じ色のシールを貼って、マッチングさせるとか…。
>スキーが好きな自閉ちゃんて多いんかなあーって思って
>「スキーの何が好きなんやろう?」って思って、
労少なく、かなりのスピードを体感できる…ということでしょうか?
倒れても、雪やしね。
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こんばんは、CCです(^^)
プロ級と言われるkingstoneさんを差し置いて、申し訳ないですが、スキーに関して、聞きかじったことをば、ちょっと(^^;;)
ここ数年、年末年始は弟一家とスキーに行っております。
甥っ子(小4)と姪っ子(6才)も一緒に行ってます。
この二人の子どもが、お子さま用のスキースクールで、ボーゲンを習ったんですが、その時の指導法が、面白かったですね。
年少のお子さんですと、字がわかんないので、「スキーをハの字にする」とゆーのがわかりません。だから、「スキーをピザの形にします(勿論、切ったピザ)」と教わったそーです。
それから、曲がる時には、例えば右に曲がる時は、右の手で左のスキーの先端を触る。その後、バンザイをして(この時、自然に体が伸びる)それから、左の手で右のスキーの先端を触ると、今度は左に曲がる訳ですね。
後、ボーゲンの形のまま、真っ直ぐ暴走してしまう場合、その子の右か左に目標を定めて、その目標を見るように声をかけると、自然にその方向に曲がることも言ってました。例えば、左にリフトがあったとすると、「リフトを見る」ことによって、自然に左へスキーが向かって行きます。
それと、腰が引けている時は、手が視界に入るようにすると、前傾姿勢を保てますね。えっと、それから、両方のスキーの先端にひっかけて、スキーの先端が必要以上に広がったり、重なったりしないような器具もあるみたいです。(小さい子どもが使っていたので、もしかしてスキーバンドを工夫して使っているのかもしれませんけど(^^;))
で、最後に、基本的にストックは、持つ必要はないかと思います。要するに、ストックは、回転のリズムを作るためだけですし、かえって、ストックを意識する方が滑りにくいですね(^^;;)
ストックを持たなくっても、十分滑れますんで。
以上、身の程知らずのスキー講座でした(笑)
CC@最近手抜きスキーを究めつつある
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CCさん、 スキーツリーの皆さま、こんにちは。
私はスキーは苦手なんですが、去年まで雪国に居たんでDDも何回かスキーを体験しています。
> えっと、それから、両方のスキーの先端にひっかけて、スキーの先端がが必要以上に
> 広がったり、重なったりしないような器具もあるみたいです。
> (小さい子どもが使っていたので、もしかしてスキーバンドを工夫して使っているの
> かもしれませんけど(^^;))
スキーの先をハの字型にする器具はあります。大型のスポーツ店なら置いてあると思います。DDの場合はそれをつけてもうまく滑れなかったので、主人がバックで滑ってスキーの先を広がらないように押さえていました。すっごく疲れるみたいなのでお薦めできません。
スキー教室の時は、特別支援学級の先生と私とでDDの手を片っぽずつ持って滑りました。足はメチャクチャでしたが、楽しかったみたいです。
DDの場合は、犬ぞりをしに行っていた女神湖でクロスカントリースキーを体験していたので普通のスキーもすんなりOKでした。クロスカントリーは靴もジョギングシューズ風の物で違和感がないので初めての子にもお薦めです。自閉症のお子さんもたくさん参加して最初は嫌がっていましたが、いつのまにか平気でやるようになっていました。
困ったことは、例外なく雪を食べるのが好きで転ぶ度に雪を食べていました。DDなんてバランスがいいので転ばないのに、雪を食べるためにわざと転んでいました。でも、お腹をこわす子はいませんでした。
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こんばんは、EEさん。CCです(^^)
> スキーの先をハの字型にする器具はあります。大型のスポーツ店なら置いてあると思
> います。
やっぱり、あるんですね〜。
>DDの場合はそれをつけてもうまく滑れなかったので、主人がバックで
> 滑ってスキーの先を広がらないように押さえていました。すっごく疲れるみたいなの
> でお薦めできません。
バックでかがんで、滑る。。これは辛い(^^;;)
> スキー教室の時は、特別支援学級の先生と私とでDDの手を片っぽずつ持って滑り
> ました。足はメチャクチャでしたが、楽しかったみたいです。
要は、楽しく滑れりゃいいんですよね(^^)
> 困ったことは、例外なく雪を食べるのが好きで転ぶ度に雪を食べていました。DD
> なんてバランスがいいので転ばないのに、雪を食べるためにわざと転んでいました。
> でも、お腹をこわす子はいませんでした。
σ(^^)んとこの姪っ子は、雪だるま作りが最大の目的だったようで、転ぶたんびにその場で雪だるまを作り出して、動かなくなるので、困りました(^^;)
そう言えば、σ(^^)も中学時代に初めてスキーに行った時は、食べちゃいかんと言わ
れながらも、しつこく雪を食べてましたっけ(^^;;;)(だって、美味しそーなんだもん(笑))
CC@雪食べてもお腹こわさんかった
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CCさん、EEさん、こんにちは、ハルヤンネです。
「ピザの形」は良いかもしれない。
うちの子は、怖いもの知らずの直滑降なもんで、滑り出すと、指示は皆目はいりません。
テンション上がりっぱなし。
こう言う場合、健常児と違い、「体のイメージ」が出来ないので、モデリングと口頭説明だけでは、どこまでわかるかは、かなり疑問です。
視覚支援がうまく機能すれば、「体のイメージ」が出来なくても、必然的に「そうなる」。それを捜してみます。
楽しんで滑っているので、なんでも良いんですけど、一緒にいる方は、めちゃ大変になってくるんですよね。こっちもスキーつけてるし…。
2、3日前から、事前のトレーニングをしてみます。昨日、よさそうなシール見つけてきました。
うちの子も、雪は「ピーなるよ!」と言いながらも、思いっきり食べます。
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追記
プルークボーゲンを教えてあげるのは「自分目線」でのスキーの板の絵や写真がいいかなあ。
しかし、そもそも最近はプルークボーゲンなんてするんだろうか?