原作をまだ読んでない方は、以下の文は読まずに是非原作をお読み下さい。また私もファンですが、つっこみも入れてますので、ご不快になるような方は読まないでね。
−−−−−−−−−−以下ネタバレ−−−−−−−−−−−−−−−
小学校低学年編 第1話
P11の欄外に私の名前もあったりします。
幸子さん、仕事のデータのやりとりにフロッピィディスクを使ってます。(時代ですねえ・・・)
学童保育を探しますが、時期的にも遅く入れるところがありません。
[最近は障害のあるお子さんを受け入れる学童保育も多いです。しかし、普通の学童保育の場合、どうしても面積が狭い、子どもは多い、となりがちで自閉症のお子さんにはつらい場合もあります。
自閉症のお子さんなどに特化した障害児学童も最近はありますね。例えば「
ぴーすの放課後活動クラブ ぱる」]
入学式より前(3月中ですね)に幸子さんは特別支援学級の青木先生に会いに行きます。青木先生は
「教科書は使いません。教材は僕が作ります。それが趣味みたいなものですから」
[まあ、教科書の件はお子さんによりけり。教材も市販のものが使えれば良いけれど、でもひとりひとりに合わせて自作する必要は出てきますね]
「異動もないと思うんで」
[特別支援学級担任が翌年も担任してるとは限りませんね。また建前として「多くの教師が特別支援学級を担任して理解を深める」というのも言われます。もちろん良いことです。しかしそのためには一定レベルの研修ができていることが必要でしょう。
また、大昔は入学式まで担任は教えてもらえませんでした。何でこだわるのかは知りませんが、それが絶対の秘密、ということになっていました。私の体験では私に関して1度だけそのルールを破った校長がいました。いい校長先生でした。また特別支援学級時代は「ま、当然私だろ」みたいなのはありました。
今は4月に入ったら教えてくれる学校も増えて来たようです。(それまではたぶん校長にしかわからない)]
幸子さんは光君に担任が誰かを伝えるために、
チェキ(インスタントカメラ)で青木先生の写真を撮らせてもらいます。
[今だとデジカメか携帯電話で撮影してプリントアウトかな。でも切ったりする必要はある。その場でしっかりした名刺サイズカードが作れるという意味では、チェキも捨てがたい利点があります]
東家の本棚にいろいろな本が見えます。
[題名を変えているものもありますね。中に「ダダ母日・・」というのがあります。この時点ではそんなものは出版されてませんが、後に出たこちらにあたるでしょう。
「レイルマン」著者ダダ母(現ハルヤンネ)

表紙絵は戸部けいこさんです。]
お義母さんからランドセルが贈られます。
いろいろな物に名前を書きます。お義母さんにも手伝ってもらいます。
「全部ひら仮名でいいのよね。それとも電車のマーク?」
「もう読めるのでひら仮名にしてください」
[え?いつの間に・・・光君・・・まあ群像劇だもんな。
写真に仮名をそえていたし、読めるようになっても不思議はありませんが。
もちろん仮名を教えもせずに読めるようになるお子さんもいます。えらく早く読めるようになって「不思議」と思っていたら自閉症だった、ってこともありますし。]
4月に入って幸子さんは散歩の時に学校まで行くようにします。
[私の場合、2月か3月に入っての日曜日に私が調達してきたランドセル(探せばきれいなランドセルをとって置いている家庭もある)を背負って登校してもらい、1時間ほど過ごす、というのをしたこともあります]
散歩の時は靴を提示しています。ここで「視覚的・肯定的」の説明。
[これは今ではどなたでも言うことかと思います。でもこの時点ではハルヤンネさんの「視覚的・具体的・肯定的」の影響とちゃうかな。
それとこの時点でもスケジュール、無いですね。]
道で出会った旧知の片倉さんが、何かいやな感じ。
入学式。交流学級は1年3組、若林先生。青木先生は
「じゃあ光君はお預かりしますので」
といきなり光君の手を持って連れて行きます。
[う〜ん・・・できるお子さんもいるかもしれないけれど・・・いきなり手は持たない方がいいかも。スケジュールの提示もだし、幸子さんの用意した好きなおもちゃも持って行ってないし]
会場の赤ちゃんの泣き声で頭を叩き出す光君。会場の人が
「あーもォうるさいねっ。おはらいでもしてもらった方がいいんじゃないの!」
と言うのに対し、あの中島さんが啖呵を切ってくれます。
[「光とともに」の場合、理解がなくつらくあたっていた人が、後に理解してくれて味方になってくれる、というパターンが多いですね。これも戸部さんの「夢」ですね。そして実現してほしいし、そうなるような気はします。]
結局、光君は幕の後ろで式の間過ごします。地域の特別支援学級を選んだことは間違いではないか、と落ち込む幸子さんに青木先生は
「そんなに弱気にならないで下さいよ。夏までに落ち着けばいいくらいに思ってるんですよ」
[ですね。それくらい思っていて丁度いい]
式後の1年3組(子どもも保護者もみんないる)で、青木先生が光君について「光君は自閉症で・・・」から始まって自閉症の説明、光君への対応の仕方など説明します。
[あれ。東家との打ち合わせ無しでやってる。これはまずい。まあ幸子さんも感謝してくれたからいいようなもんだけど。「個別の対応」はいいとしても「障害名」や「その説明」は保護者の許可なくやったらまずいでしょう]
幸子さんは集団登校のプリントを無くしてしまいます。
[入学の時はものすごい量のプリントがあります。実際にまぎれこんだりする危険はありますね。]
幸子さんは片倉さんに電話して集合時刻を聞きますが「間違った」時刻を教えられます。
集合場所に行っても誰もおらず、幸子さんが立ちくらみをしている間に光君はいなくなってしまいます。
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小学校低学年編 第2話
光君は車道をうろうろしているところを、中島萌ちゃんのおばあちゃんに見つけてもらい、学校まで来ることができます。
雅人さんと幸子さんはGPSの位置確認情報の利用を考えます。
[これはもう、今ではいろんなものがありますね。出始めた頃の私の体験。それこそ居所がわからなくなった生徒。しかしGPSで当時はファックスで刻一刻と居場所が出ます。あ、鉄道に乗ってる、しかも快速電車、というのまでわかりました。]
雅人さんが片倉さんの所に丁寧にお願いに行きます。しかし雅人さんの帰った後、夫に片倉さんが殴られる様子が出てきます。
[光君や幸子さんにつらくあたる人は、実はその人自身がつらい目にあっている、というパターンも多いですね。そしてそれは私の周囲を見ても、そうだなあ、ということ多いような気がします。]
朝、テレビの番組を見たい光君。集団登校に間に合いたい幸子さん。光君は時計が読めません。そこで幸子さんは出発時刻の時計と登校用の帽子と2つの写真を時計の下に貼っておきます。すると光君はその時刻に出ます。
[一発で理解してくれることもあります。そうはうまくいかないこともありますが。こういうふうにうまくいくのを私たちは「一発カード」と呼んでいました。それはそれで嬉しい。
しかし、この時点でも、まだスケジュールしてませんね。]
クラスには菜摘ちゃんや巧君などいろんなお子さんがいます。まだまだ光君はメソメソ泣くことも多い。青木先生が、光君に教室に戻ることを伝えるのに怖い顔をしたり・・・
[別に「怖い顔」をする必要は無い気がする。「普通の顔」で十分。ヘラヘラは良くないかも、ですが。怖い顔でもわかんない子にはわかんないし、普通の顔でもわかる子にはわかる。怖い顔がわかる子に対しても、怖い顔をせずにどうしたら伝わるか、を考えないと。
後、クラスで楽しい活動があるのかな?と。まだこの時点では自立課題学習は入ってないみたいですね。また感覚運動学習的なものもこの時点では無いみたい。
自立課題学習は簡単にできるものを考えればできるだろし、いろいろな感覚運動は光君、好きそうだけど]
学校に響き渡る光君の声。
見学者の多い特別支援学級。「何事もオープンに」と言う校長先生にお客様が「でも、それじゃ問題が絶えないでしょう」と言うのに校長先生が
「一つ一つ対処していきます。それが私の仕事ですから」
[校長先生、カッコイイ。実際「問題起こすな」という校長先生より「問題は起きるのだ。一つ一つ解決していこう」という校長先生のほうが、どれだけ働きやすかったか。
まあ、光君の声、響きすぎ、ですが。悲鳴あげなくていい授業を考えなくっちゃ。]
落ち着くためにバスタオルみたいなものを被っている光君。
[こういうお子さんもいますね。ひょっとしたらあの子がモデルかなあ、というのはありますが、同じようなお子さんアチコチにいそうです。漫画の中では「雑音から身を守っている」と説明されています。そうかもしれないし、もっと別の刺激を遮断しているのかもしれないし。]
光君は落ち着く場所(カームダウンエリア)を戸棚にしています。
光君が体育倉庫の中に。先生は知らずに鍵をしめてしまいます。(実は片倉さんが見ていた)
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小学校低学年編 第3話
光君の行方不明が校長先生・青木先生に伝わる。校内放送もする。
[特別支援学校では、校門に鍵がかかっていたので、大騒ぎということはほとんどありませんでした。特別支援学級では実際に何度か行方不明騒ぎを起こしました。児童にわからず先生にだけわかる校内放送も決めたりしました。
現在は池田小学校事件以来、校門の施錠管理が厳しくなったので、外へ出てしまう事件は少なくなっていると思いますが。]
片倉さんは「言ったら叱られる」と思って言えない。
20分で発見。倉庫で棚の下敷きになっていた。救急車を呼び病院へ。熱中症もあるようで点滴するが、はずしてしまう光君。お医者様は「なんてしつけが悪いんだ」
[こういう事態はよくありそうです。で、緊急の時に間に合うかどうかはわかりませんが、やっぱり「見せて伝える」はしてあげないと。この場面では「ゆっくり話す」で対応しているよう。]
青木先生は幸子さんに謝り
「それにもう光君に信じてもらえないかもしれない」
と言います。救急車での搬送途中で「押さえるしか」なかったので。
[これはつらいです。マーキュリー・ライジングでもそんな場面が出てきます。
過去の記事88(マーキュリー・ライジング感想1(長文だよ))]
お医者様が
「虐待でもして自閉症になったんじゃないかな」と言い、幸子さんが抗議します。
[少なくとも(私が確信を持って言える範囲で)カナータイプの自閉症に虐待でなるわけがない。]
翌日、光君の様子がおかしいことに気づき、かかりつけの杉田医院(光君の自閉症の可能性を言ってくれた小児科)へ行きます。杉田先生は白衣を脱いでくれます。(光君が嫌がるから)また幸子さんは
レントゲン撮影の手順を絵に描いて示します。
小学校では対策会議。(これ大事)
若林先生は片倉さんが何か知っているのじゃないかな、と思い話を聞きます。そこで片倉さんが知っていたこと、そして父親が母親に暴力を振るうことにおびえていることがわかります。
第3話の後ろにR君ママの「
Sans Sucre」が紹介されています。
まだページはありますね。戸部さんのところへのリンクは切れています。やはり戸部さんのホームページは無くなったのかな。