知的障害特別支援学校にいた頃。
kingstoneです。
ある超多動なお子さんをお持ちの保護者の方が日本で教育を受けていては駄目だ、とアメリカへ渡られました。結局ノースカロライナで暮らしを始めました。3年たってちょっとだけ戻って来られました。
この方を以前見ていた方、びっくりされました。
ものすごく落ち着いている。
そしてカードコミュニケーションも駆使し、音声言語も出るようになってる。「I want to 〜」とかですけど・・・日本語じゃなく英語ね(当たり前か)
そりゃ年齢が上がるから少しは落ち着いているかな、と思っていたけれど、とてもそんなもんじゃない、とびっくりしてはりました。
で、今9〜10歳くらいかな。もう将来の職業についてなど、IEPミーティングのおりに話し合わないといけないからたいへんなどとおっしゃってたそうですけど。
悔しいですねえ・・・くっそお、そんな教育したいぞお。
でね、先日○○さんからお聞きした話。
TEACCH部のディレクター髭のジャックとある特別支援学級を訪れた時、やはり初対面の多動のお子さんとどのようにして机の前での勉強をするか、と試す日だったそうです。
もう髭のジャックはものすごく多彩なあれこれを見せて下さったそうな。
で、だけど、そのお子さんが机に向かって勉強する、ということはそのセッションの中では無理だったそうな・・・
実はこの話を聞いた時に私は感動してました。あのジャックが!!
私は昨年のセミナーでジャックにもいろいろ教わりました。
どういうのかな。無理矢理手を引っ張って肩を押さえつけて机に向かわせるなんてえこと、たぶんやらなかったんだろうと思います。
昨年のセミナーで毛布ブランコが好きなお子さんに写真で選択させ何度もやらせていたら、ディビッドに「彼はもうすごくストレスがたまっているよ。あまりpushしないようにね」と言われたのも思い出します。
(ひょっとして、先日、□□さんがお聞きになった講演で応用行動分析家の△△さんは、△△さんの立場から、どうやったら子どもたちに無理強いでなく、行動してもらえるか、というものすごいノウハウを語って下さったのじゃないかなあ。聞きたかったなあ)
髭のジャックやディビッドたちは、そうやって何年かたつうちには社会的にかなり自立できるところまで持って行くんだろうなあ、と思います。そんな実践をしたいですね。
今日の自立課題学習2 どこまでがんばらせるのか
自閉症のお子さんとのやりとりに感動した話
よほど危険が迫っている時以外は、腕をつかんだり、体を押さえつけたりしない
構造化のパワーに気をつけろ
自閉症の人に音声言語で話しかける
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追記
もちろんノースカロナイナが自閉症の人にとっての天国だった、なんてことが言いたいのじゃありません。あくまでこんな1例があった、ということだけ。
でもTEACCH部のリストラ、どうなったのかな・・・