※このブログに書いていることは、私の関わりある法人の意見ではなく、
 あくまでも、私個人の意見です。

2010年06月27日

戦いと癒し(1)過去の因縁

 大昔の話です。

 知的障害特別支援学校にいた頃。


※このエピソードは他のエントリーで書いています。そちらは細かい点(いや大きな点もか?)が違っていました。でもまあそちらも残しておきます。

 2年前のことです。

 地域の大学のA教授。講演会場で私が配ったTEACCHの一泊二日のセミナーのビラに目をとめ、「こういうのに行ってはいけません。自分の学校の先輩から学びなさい。だいたいTEACCHは私にはわかりません。あれはアメリカに留学しないとわかりません」とおっしゃいました。

 私の先輩が私にどんな指導を見せてくれていたかは、言えませんでしたし、今も言えません。でも一言言っておく必要があるだろうと、「このセミナーの講師のみなさんは、TEACCHに留学された方がほとんどで、そうでない方も実践を積みさらにその上に大学院で勉強されています。だからみなさん安心して来て下さい」と言いました。

 そしたらその大学教授「1年くらいではわかりません。6年くらい行かないと」だって。

 私はそれ以上は子どもの喧嘩になると思って私は反論しませんでした。
 まあ講演に来た大学教授対職場で変人扱いされてる人間との戦いですから。
 そりゃ聴衆に対して勝ち目は無い。

戦いと癒し(2)分科会にて
戦いと癒し(3)分科会の協議の時にした情報提供
戦いと癒し(4)癒し 全体会にて

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特別な両親(2)

 大昔の話です。

 知的障害特別支援学校にいた頃。



◆◇◆特別な両親がシェアする。−私が学んだこと−(2)◆◇◆

○けしてあきらめないで。
 あなたがいて、刺激や励ましや愛を与える限り、あなたの子供は伸び続けます。

○セラピストに脅されないで。
 彼らは、あなたに示唆を与えるためにいるのです。だから、彼らと話しなさい。彼ら
 にあなたの感情を伝え、あなたと強さと限界を伝えなさい。できることをして、達成
 したことを喜びなさい。達成しなかったことに罪の意識を感じてはいけません。あな
 たはセラピーを終わらせることもできます。すてきな両親でいることが第一です。セ
 ラピーの役割と平和を受けいれ、あなたの子供と楽しい時を持ちましょう。

○いつかすればいい。今は最低限のことをしよう。
 あなたは疲れ果て、ストレスを感じ、最低限のことしかできないかもしれません。だ
 から、最低限のことをしなさい。他に何もしなくていいです。前夜疲れ果てお手上げ
 状態になったとき、次の日は子供の世話をしながらも、よけいに睡眠をとるようにし
 ました。感情的におかしくなったときも、子供の世話以外なにもしませんでした。そ
 れでいいんだと私は学びました。あなたはスーパー保護者である必要はありません。
 あなたは人間です。

○あなたの子供の内的な強さから強さをもらいなさい。
 あるおかあさんがかつて私にこういいました。「もし私の娘が治療にいき泣かないで
 すごせたら、私だってできるわ。」私の子供はファイターです。彼は強い。そして、
 私たちは諦めない。

○子供を持ったことを喜びなさい。
 子供を持たないいく組かの夫婦は嫉妬するかもしれませんよ。「他人の庭は青い」と
 いうことわざがあります。あなたが持てたものを喜びなさい。

○ペットを無視してはいけません。
 彼らに注意を向けなさい。そして彼らがあなたの子供を知るように援助しなさい。そ
 うすれば、彼らは家族の一員となり、子供に刺激を与えるのを手伝うでしょう。

○特別な瞬間を味わいなさい。
 はじめて子供を腕の中に抱いたとき、彼の満足を感じ、彼への愛を感じました。それ
 は素晴らしいものでした。絆は育っていきます。壊されないし、時と共に強くなるだ
 けです。

○子供といるときは、忍耐強く、優しくいて下さい。
 あなたの子供は障害を持ちたいと思ったわけではないのです。あなたのフラストレー
 ションを子供に向けないで。

○世界の美しいものに気づきましょう。
 他のことを忘れるほど子供の世話に打ちこまないで。輝く夕日や花の香りや冷たい雨
 のシャワー、見知らぬ人の微笑みの中にさえもある平和に気づきましょう。あなたの
 子供と世界の美しい物を共有しましょう。

○ハッピーでいよう。
 あなたの人生を受け入れましょう。あなたの人生は人と違うものですが、他の人生よ
 り素晴らしくないということはありません。人生は旅行、冒険であって、運命では
 ありません。あなたが作るものです。あなたの子供の問題を、克服するための障害と
 とらえる見方を学びなさい。我々は子供の人生を障害物競走と呼びました。彼が走る
 のを助けるでしょう。

○あなたの洞察を記録しなさい。
 あなたはあなたの子供と一緒に成長するから、あなた自身の個人的な知見を発見する
 と思います。それらを書き記し、しばしば読みなさい。それはあなたを強くします。
 

 これらは私を一度ならずも助けたいくつかの考え方です。我々は子供を前にみながら
 人生を送ります。そして、もっと多くの励ましの、不屈の言葉を集めていくでしょう
 子供はとても幸福な子供で、日々進歩しています。人生はいつも簡単ではない。けれ
 ども、怠慢で退屈でもありえません。我々は彼と共に人生の冒険をします。それはな
 かなか素敵な場所です。私たちは満足し、幸福で、そして特別な両親です。
     
                          (「特別な両親」終わり)



posted by kingstone at 09:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 特別支援教育や関わり方など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

特別な両親(1)

 大昔の話です。

 知的障害特別支援学校にいた頃。


 kingstoneです。


 障害児教育フォーラムの自閉症会議室で○○さんが紹介して下さった文です。
 序文を含めて紹介します。

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自閉症のお子さん2人をお持ちの友人が
紹介してくれた記事があります。
アメリカの「Exceptional Parents」という雑誌にのっていたものです。
賛否両論あるかと思いますが、私の友人はいたくこれがお気に入りでした。
脳性麻痺とてんかんのあるお子さんのおかあさんが書いたものです。
長いので、2つに分けて出します。
訳は私なので、若干(かなり)いいかげんですが。(続く)

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◆◇◆特別な両親がシェアする。−私が学んだこと−(1)◆◇◆

○その時できることをしよう。
 私たちは、その都度できることしかできないのです。

○必要な時、必要なだけ泣きなさい。
 あなたの感情を解き放ちなさい。友達、家族、援助者のグループ、セラピスト、誰か
 に話しかけなさい。ファミリーカウンセラーとの話は、夫と私との間のコミュニケー
 ションチャンネルを開いてくれました。おかげでずっと自由に楽に話せるようになり
 ました。

○がっかりしないで。医者がすべてを知っているわけではないのです。
 素敵なことはこれからも起こります。これらの言葉をどこでもあなたがいつも読める
 ところに貼っておきなさい。

○十分な睡眠をとりなさい。
 うたた寝をしなさい。あるいは健全な睡眠がとれるように、誰かに子供を見てもらい
 なさい。それは、あなたの感情を調和のとれたものにするために必要なのです。

○自分自身を甘やかしなさい。
 特別な人のように自分自身を扱いなさい。人々は私に言いました。「赤ちゃんの世話
 をしたら?」私は彼等に尋ねました。「私のことは?」あなた自身のケアをしましょ
 う。あなたの内的な自己を無視するほど子供の世話に没頭してはいけません。あなた
 は、あなたの子供、あなたの家族、そしてあなた自身にとって重要な存在です。です
 から、あなた自身のために何かするようにして下さい。散歩に行き、泡のお風呂につ
 かり、好きな本を読みましょう。手芸をしたり、ギターを弾いたり、ダンスをしたり
 なんでもいいから。あなたを特別な人にする全てのことを楽しみましょう。

○家事を忘れなさい。
 今子供の世話をし、子供を楽しみましょう。家事はずっとそこにあります。

○忘れないで。今この時こそが貴重です。
 問題が起きたときに考えればいいのです。将来の問題の可能性について思い煩うのは
 やめましょう。「もし…」ということにとらわれてはなりません。我々は今日と共に
 生きているのです。今日あなたの子供を愛して下さい。

○あなたの直感に従いなさい。
 ほとんどの場合、両親が最もよく知っています。最高の医者よりも知ってさえいます
 つまり、あなたはあなたの子供について、誰よりもよく知っているのです。あなたの
 内面の声に耳を傾けなさい。

○ユーモアのセンスと知性を保ちなさい。
 特別な子供を持つことは常にたやすいとはいえないけれど、そうしたハンディのある
 生活を夫も私も愛します。

○あなたの配偶者と一緒にいる時間を作りなさい。
 少なくとも週に1回、数時間、互いに一緒にいて下さい。あなたの結婚を生き生きと
 した力強いものに保って下さい。あなたが全てに打ち勝つことができるように。

○一番新しい医療記録を残しなさい。
 評価、薬のリスト、主治医の電話番号をいつも持ち歩きなさい。お子さんが入院する
 とき、非常に重要な情報になります。

○誰にでもたくさん質問しなさい。
 怖れてはいけません。何が起こっているか、あなたとあなたの子供は尋ね、知る権利
 があるのです。

○あなたの子供を他の子供と比較してはいけません。
 このことは難しいかもしれませんが、必要なことです。どの子も「スペシャル」なの
 です。もしあなたの子供が他と違った基準で成長したとしても、それがどうしたとい
 うのです。あなたの子供が成し遂げたことは、素敵で特別なことです。それが「健
 常の」子供より、より努力してできたことだからです。あなたの子供と彼の成し遂
 げたことに誇りを持ちなさい。

○罪の意識を感じたり恥じたりしてはいけません。
 人々に、あなたの子供が特別なニーズのある子供だということを伝えなさい。質問
 に対して寛大でオープンでいて下さい。人々が障害を理解するよう援助しましょう。

○自分自身を信頼しなさい。

○最善をつくして希望を持ちなさい。(続く)



posted by kingstone at 09:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 特別支援教育や関わり方など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

6月27日(日曜日)

 おはようございます。

 今日も起動できました。

 曇りです。


posted by kingstone at 08:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 特別支援教育や関わり方など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月26日

ノースカロライナのことやTEACCH部の人たちのこと

 大昔の話です。

 知的障害特別支援学校にいた頃。


 kingstoneです。
 
 ある超多動なお子さんをお持ちの保護者の方が日本で教育を受けていては駄目だ、とアメリカへ渡られました。結局ノースカロライナで暮らしを始めました。3年たってちょっとだけ戻って来られました。

 この方を以前見ていた方、びっくりされました。

 ものすごく落ち着いている。
 そしてカードコミュニケーションも駆使し、音声言語も出るようになってる。「I want to 〜」とかですけど・・・日本語じゃなく英語ね(当たり前か)

 そりゃ年齢が上がるから少しは落ち着いているかな、と思っていたけれど、とてもそんなもんじゃない、とびっくりしてはりました。

 で、今9〜10歳くらいかな。もう将来の職業についてなど、IEPミーティングのおりに話し合わないといけないからたいへんなどとおっしゃってたそうですけど。

 悔しいですねえ・・・くっそお、そんな教育したいぞお。


 でね、先日○○さんからお聞きした話。

 TEACCH部のディレクター髭のジャックとある特別支援学級を訪れた時、やはり初対面の多動のお子さんとどのようにして机の前での勉強をするか、と試す日だったそうです。

 もう髭のジャックはものすごく多彩なあれこれを見せて下さったそうな。
 で、だけど、そのお子さんが机に向かって勉強する、ということはそのセッションの中では無理だったそうな・・・

 実はこの話を聞いた時に私は感動してました。あのジャックが!!
私は昨年のセミナーでジャックにもいろいろ教わりました。

 どういうのかな。無理矢理手を引っ張って肩を押さえつけて机に向かわせるなんてえこと、たぶんやらなかったんだろうと思います。

 昨年のセミナーで毛布ブランコが好きなお子さんに写真で選択させ何度もやらせていたら、ディビッドに「彼はもうすごくストレスがたまっているよ。あまりpushしないようにね」と言われたのも思い出します。

(ひょっとして、先日、□□さんがお聞きになった講演で応用行動分析家の△△さんは、△△さんの立場から、どうやったら子どもたちに無理強いでなく、行動してもらえるか、というものすごいノウハウを語って下さったのじゃないかなあ。聞きたかったなあ)

 髭のジャックやディビッドたちは、そうやって何年かたつうちには社会的にかなり自立できるところまで持って行くんだろうなあ、と思います。そんな実践をしたいですね。

今日の自立課題学習2 どこまでがんばらせるのか
自閉症のお子さんとのやりとりに感動した話
よほど危険が迫っている時以外は、腕をつかんだり、体を押さえつけたりしない
構造化のパワーに気をつけろ
自閉症の人に音声言語で話しかける
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追記
 もちろんノースカロナイナが自閉症の人にとっての天国だった、なんてことが言いたいのじゃありません。あくまでこんな1例があった、ということだけ。

 でもTEACCH部のリストラ、どうなったのかな・・・


 


posted by kingstone at 14:51| Comment(2) | TrackBack(0) | 特別支援教育や関わり方など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする